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ブリヂストンオープン 2014

妄想も現実のものとしてみせる! 平本穏が3位タイに浮上

妄想癖を駆使してチャンスを生かす。平本穏(ひらもとやすき)、28歳。プロ8年目の今年は、「宙ぶらりん」。今週、ついに今季最終戦を迎えたチャレンジトーナメントでも、賞金ランク63位で来季の出場権は得られず、今季はファイナルQTランク21位の資格で参戦したレギュラーツアーでも、現在95位とふるわず、「取り残された気がして悔しい・・・」。

それに比べて同じ広島出身の先輩2人は、赤丸急上昇だ。竹谷佳孝は「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」でツアー初優勝をあげたし、会場でも行動を共にする沖野克文はチャレンジの賞金ランクで4位に入って、来季の出場権を獲得したし・・・。

「僕も、一発どこかで食らわせられたらいいな」と夢見る平本が、この日は67で回って、通算8アンダーの3位タイに浮上すれば、得意の妄想癖はいっそうひどくなる。

この日、ラウンド中に考えたのは、自身の優勝インタビューのワンシーン。
インタビュアーに初優勝の感想を聞かれて答える。
「優勝争いは、体に悪いね」なんて、「言ってみたいものですね」とハっと我に返って照れ笑い。「僕の妄想癖は一級品」というほど、かねてより空想の世界に入りがちで、研修生時代に過ごした広島の賀茂カントリークラブでも、パッティンググリーンで、最終日の最終ホールを夢想して“想像会見”をやったりしていた。「バカですね。誰かに見られたら、恥ずかしい・・・」なんて、妄想も侮るなかれ。

この日は出だしこそ緊張感で一杯でも前半は4つスコアを伸ばせば「途中からそれも解けてきて、集中力も途切れがちに。パーでいいいやと思った途端に難しくなった」。そんなときこそ、成功のイメージを妄想すれば、ダレがちなゴルフの抑止力にもなる。
「明日は最終日の最終ホールで2メートルのウィニングパットを決める」などと想像すれば、おのずと気持ちも引き締まる。
「でも、妄想だけでは勝てないので自分の力量と相談しながらやります」とは確かに、3日目を上位で迎えたある大会で、自分の優勝シーンを想像してつい涙が出て来てしまい、夢想も限度が過ぎて順位を下げたこともあるからほどほどに、妄想もいつか必ず、現実のものとしてみせる!



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