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日本オープンゴルフ選手権競技 2014
土曜日は塩見、そして最終日は50歳の新人プロが充実の1日
今年から、倉本昌弘のすすめで50歳でプロ転向を果たしてシニア入りした第一号だが、「昨年まで23年間もアマチュアでやってきて、JGAさんから最後に功労賞というか、ご褒美をもらった気分」。
このゴルファー日本一決定戦はアマチュア時代には8度の出場経験も「プロ1年目の今年、出られるとは思わず」。大会独自の予選会を突破して、プロとしてこの場にいられることだけでも光栄なのに、「今日はこういうことになるとは夢にも思わず」。
どこもかしこも大ギャラリーが埋め尽くした各ホールを、マスターズチャンピオンと“2人占め”。スコットが感心したように「あなたのギャラリーは多いですね」と言ってニヤリ。
「いやいや、僕の応援は2人か3人くらい」とラウンド中はそんな冗談を交わしながら「いや、本当に人生で一番楽しいゴルフでした」と、声もうわずる。
最終18番では、スコットとドライバーの飛ばし合い。「最後は体が壊れるくらい、やってもいいかなと思って」と、振りちぎって「このあとは、マッサージが必要かな」と苦笑い。
“主戦場”のシニアツアーでは、なかなか実力が出せずに、先週も公式戦の日本プロシニアも予選落ちを喫して「最近は、苦しいゴルフばっかりでしたので、久しぶりに楽しかった」と田村。
「年齢的にも僕のゴルフ人生、もうあまり長くない中で、きっとこれが最後の日本オープン」とは謙遜でも「この最高峰の舞台で最後に世界のトップと回れるとは。棺桶まで持っていける」と、まさに生涯の思い出となった。
「来週のシニアオープンも頑張って!」。最終ホールで受けたスコットからのエールを胸に、50歳の新人プロがゆく。