今週は、男たちのもう一つの戦いがある。チャレンジトーナメントとＱＴのランキングで構成される出場優先順位の組み替え（リランキング）があり、シード入りを狙う選手たちは、ここでひとつ節目を迎える。

その前に、辻村も気合いが入っている。
昨年のQTランク10位は、これからシーズン中盤戦に向けて、ひとつも順位を落としたくはない。

切実な思いをぶつけたこの日の68は「今年、初日に初のアンダーパーです」と、苦笑いだ。

初シード入りをかけて迎えた今季序盤は「曲がることを恐れてばかりいた」。また予選のカットラインばかりが気にかかり、ゴルフが小さくなっていた。先の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」では、初日に痛恨の81を打った。
しかし、それでかえって吹っ切れた。結局、予選通過には及ばなかったが2日目は、もう何も恐れず「思い切ってやってみた」。難しい宍戸で一時は３アンダーをマークした際の、確かな手応えが残っている。

「曲がったら曲がったで、仕方ない。思い切ってやればいい」。そんな心の持ちようを忘れずに、北の大地でのびのびと、７位タイの好スタートを切った。

週３回のアルバイトで協力してくれる彩夫人。今週は、仕事の休暇を利用して金曜日まで一緒にいてくれる。「とにかく明日までは頑張って、嫁にも良いプレーを見せないと！」。
･･･なんの！！　奥さんが帰ったあとも最後まで上位で粘り、最終日には何よりの北海道みやげを持ち帰ろう。

• 辻村 暢大