初日は期待せずにコースに出たのが良かった。前日水曜日のプロアマ戦は、「調子が悪くてチームにも、まったく貢献出来ずに」。この日も前半の12番パー３で、１メートルもないバーディチャンスを外した時点で諦めた。
「今日もダメだ、と」。早々と、潔く白旗を上げたのが、かえって良かった。そこからやにわに連続バーディでたちまち流れが変わった。
「無理に頑張ると、逆にダメ」と、前半の締めの18番で手前のカラーから、15メートルのイーグルトライも「寄せるだけ」と、謙虚なパットがカップに沈んで、「そうやって吹っ切ってやるのもいいのかな」。

後半は一転、雨模様の重たいコンディションに「マネジメントも変わって守りに入ってしまった」と、一進一退も、最後はナイスセーブで魅せた。

グリーン右の枕木の下の深いバンカーから打って、３メートル残したパーパット。今週も、応援に駆けつけた古閑美保さんの前で、しっかりしのいであがってきた。
賞金女王に輝いた先輩プロ。「凄かった選手なんですけど、あまりそういうことは考えずに今は彼女として、いいとこ見せたいと。力になってます」。
前夜は一緒に、千歳市内の焼肉店で食事を楽しんだ。「暖かく、見守っていただければ」。ゴルフも交際も順調そのものだ。

• 小平 智