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RIZAP KBCオーガスタ 2015
一期生! 重永亜斗夢がV争い
今回、初めてタッグを組んだ。敏腕キャディの前村直昭さんとのコンビネーションも絶妙に、アトムが優勝争いに加わった。
この夏休みは後半戦に備えて、調整も入念に仕上げにかかっていたその矢先に、持病の潰瘍性大腸炎をまた発症して「それまで蓄積したのがすべてゼロ」。丸2日間、ひどい下痢を繰り返して、体重も後戻り。
思い出の今大会は、後半戦の“初戦”にも間に合わず、げっそりと初日を迎えて力なく、左右に散らばるショットを補ってありあまるのがパッティング。
芥屋はツアーで唯一の高麗グリーンも、今年はベントグリーンの速さにも遜色なり仕上がりに、アトムも再三救われた。
バーディチャンスはもちろん「昨日も6メートルの下りのパーパットを入れたり、今日は12番で3メートル半のパーパットとか」。
ショットを曲げても、アプローチが寄らなくても、グリーン上でしのいだ。
ジュニア時代から数えても、4回目の芥屋で、週末を過ごすのは初めてである。2006年から大会で始まったジュニア育成プロジェクトの“一期生”が片岡と、この重永で、福岡の沖学園高校3年生のときに、芥屋の初舞台を踏んでからというもの、プロ転向後もその年2日目にマークした70すら更新することが出来ずに「俺、何やってんだって。ジュニア時代にこの大会に出させてもらった経験を糧に、ここまで頑張ってこられたと思う」と、今年は初日から、芥屋の“自己ベスト”を更新し続け、懐かしそうに振り返る。
今年は7人のジュニアが大会に挑戦して、広島国際学院高2年の金谷拓実さんがみごと、決勝ラウンドに進んだ。重永はその一期生として、今年は初シード入りを果たして、大会の取り組みが確実に実を結んでいると、身を持って感じている。
「こうしてジュニアの子にも門戸を開いてもらって、経験を積ませてもらって、“僕もプロみたいに頑張ろう”って目標が出来る。学校に帰って、同級生にプロの試合に出たんだよって自慢して、それを聞いた子がまた僕も、となって、レベルアップにつながっていく」。
アトムも“先駆者”として、ここ芥屋で結果を出すことこそ、後に続く者たちの希望の灯火になることには違いない。