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東建ホームメイトカップ 2024

18年覇者の重永亜斗夢が大会最少の9ホール「28」で77位⇒暫定4位に急浮上

思い入れの開幕戦で、アトムこと重永亜斗夢(しげなが・あとむ)が復活の大きな兆しを見せた。



降雨の影響で、スタート時間が10回も変更された第2ラウンドを、13時45分から開始してすぐ1番から4連続を記録。

4番の第3打はボールが竿を弾く「あわや」のバーディだった。


「そのあたりから何をやってもかみ合いました」と、さらに6、8・9番と伸ばすと前半「28」は、9ホールのツアー最少記録タイに到達。

自己ベストを更新すると共に、大会としてはこれまでの「29」をひとつ縮める新記録を樹立して後半へ。


前日初日にアマの中野さんが、10アンダーの「61」を出していた。
「アトムもやっちゃえ」などと、同伴の小田孔明から励ましもあり、インコースも2つ伸ばして9アンダーの「62」で上がって来られた。

@中野さんにはひとつ足りなかったが、初日イーブンパーの77位タイから、一気に4位タイ(暫定)の急浮上を演じた。

「きょうは予選通過を目標に、上がってみたら9アンダーでした。ベストラウンドができた。予選を通れてほっとしています」と安堵した。


地元熊本県が大地震に見舞われた2016年の本大会でV争いし、4位と健闘した。

そして2年後の2018年大会ではツアー初優勝を達成。
以後もシードを保持し続けたが、難病の潰瘍性大腸炎と、過敏性腸症候群を併発して2日目に棄権したのも22年の本大会だった。


そのまま特別保障制度を適用し1年間の静養。
昨年の本大会で復帰して、シード権の確保に挑んだが、失敗していた。

12月のファイナルQT8位で今季の出場資格を取り直し、改めて復活に懸けている。


今も持病には悩まされる。
つい前夜もラーメンの夕食後に腹痛を訴え、1時間ほどトイレにこもりきっている。

悪天候が予報されていたこの日の第2ラウンドの時間変更が気になり、1時間ごとに目が覚めるなど、寝不足も加わった。


この日は、朝9時過ぎにコースに来てスタートを待ち続け、中断ギリギリにプレーを終えた。
「最後も足がばたついて、へばってました」と、苦笑する。


35歳。
もともと痩身で頑丈ではなく、年齢ごとに「手首が痛い、腰が痛い、股関節が痛い。最後までできるかな」と、ラウンド中も不安との戦いだ。

「せっかく予選が通れたので。明日もどこも痛くならないように」。
10万馬力といかないが、祈る思いでアトムがゆく。


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