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三井住友VISA太平洋マスターズ 2014

バッバ・ワトソンが予想通りの首位発進

バッバがホットピンクのドライバーを抜くたびに、御殿場にどよめきと歓声が沸き起こる。逆に刻んだのは、後半の2番と6番と9番と、たった3ホールでも、大ギャラリーからは、ブーイングが上がったほど。

前半のインコースはそんな期待に応えるかのように、ことごとくティショットでドライバーを握った。

スタートの10番からいきなり狭いフェアウェイに向かって強振した。同組の谷原も石川も慎重に刻むから、いきなり100ヤード近くの差がついた。
ことごとくウェッジで、チャンスにつけた。

この日は強風に、378ヤードの15番パー4では、フォローの風も手伝い、あわやワンオン。グリーンの手前に落とした2打目はピンまで15ヤードも残っていなかった。

初日から飛ばしに飛ばしたバッバ。「練習ラウンドとプロアマしか回っていないのに、ラフからフライヤーするかしないかも、ちゃんと掴んでいるので凄い」と同組で回った石川遼も舌を巻いたが、昨年の米ツアーで飛ばし屋1位の実力だけでなく、折り返して1番では12メートルのバーディトライをねじ込み、3番ではラフから距離のないアプローチを、ピンそば20センチにつけるなど、小技でも魅せた。
「明日も、バッバは普通にあのスコアを出してくると思います」と石川。

バッバにとっては、バーディを獲ってもボギーを打った感覚がする大チャンスホールの18番でこの日はパーに終わったり、7番ではバンカーからの脱出に失敗してダブルボギーを打ったり、いくつかのミスはあったものの「全体的にはほぼ満足のいくラウンド。今日は風が強かったので、低い球で安全に行きました」と、余裕綽々の首位発進だ。

9年ぶりの来日を祝うように、すがすがしく晴れ渡ったこの日は富士山も1日中、くっきりと姿を見せて「ここは特別な場所。富士山をバックにこんな美しい景色の中でプレーできるのは、貴重な経験」と、2度のマスターズ覇者の気分も高まる。

「日本のギャラリーは、音を立てないようにしてくれたり、コースで写真を撮ったりもしないし、ゴルフに対して凄くリスペクトしているなと感じました。今日もたくさんの人たちが見に来てくれて、たくさんのファンに会えて良かった」と、さっそく日本のゴルフファンもすっかり味方につけて、バッバが予想どおりの好スタートを切った。

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