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もはやきってのパットの名手! 谷原秀人が3年連続の受賞

もはや、不動の地位を築きつつある。パーオンしたホールのみ対象とした1ホール当たりの平均パット数で、3年連続の1位に。
今季のツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の直前の「カシオワールドオープン」では一時、近藤共弘にその座を預けていたが、今年もやっぱり最後に貫禄を見せた。

「・・・たまたまですよ。運が良かった」と、3度目の受賞にはサバサバと、それでも今年は記念のトロフィと、株式会社平和の嶺井勝也・代表取締役社長より賞金30万円を受け取ると、パッと笑顔に。
「こうしてみんなの前で表彰していただけると、今年1年を評価されたようで、励みになりますね」と、感謝しきりだ。

グリーン上の“先生”は相変わらず、韓国の金庚泰 (キムキョンテ)だ。そのストロークや構え方、リズムなど「これは」と、目をつけて以来、ひそかに観察を続けてきた。

「だって、本人に聞いたって、教えてくんないんだもん。どうやって打ってるのって聞いても、“先輩、上手いじゃないですか”って。いっつもそればっかり。なあ、そうだよなあ、キョンテ!」。
と、今月8日にパレスホテル東京で行われたジャパンゴルフツアー表彰式でも、たまたま通りかかった“先生”にくだを巻いた谷原。

「しょうがないから、指をくわえて見てるだけ」。
残念なのは、近頃そのキョンテがちょっと元気がないことだ。
「最近、一緒に回れないから。試合中のキョンテのパットが研究できない」と、さらにもっと恨めしいのは谷原は今季、再三のV争いも結局、未勝利に終わったことだ。

シーズン中は、「イライラしてる」と、自分への腹立たしさを、隠しもせず「今も苛ついてるよ」と、いざオフに突入しても悶々と「やっぱり、勝たなくちゃ。1勝しなくちゃ。このイライラはおさまらない」。

今年は同い年の孔明が初の戴冠に輝き、「そりゃそうなんじゃないかな。孔明はパットもショットもいいし、平均ストロークも一番。そういう選手が獲るべきです」と、文句なしの祝福も「ジェラシーとか、悔しいとか、そういうのはないよ。僕は僕で、地道に行くから」。
谷原もかねてより、賞金王獲りを公言しているだけに、気が逸るところだが、「とりあえず僕は、次の1勝ですね」。

来季こそ、キレキレのショットと、もはや敵なしのパットを武器に、勝ち星を重ねてみせる。

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