やれば出来る25歳だ。今季、初シード入りを果たした塩見がようやく、お目覚め？！　この日は、3番で「左のラフからピッチングで打った２打目が思ったより風に流された」と、池ポチャのダブルボギーを打ったが大きなミスは、そこくらい。

5つのバーディもさることながら、4番では4メートルをしのぐなど、「しぶいパーパットが入って、それでスコアが作れた」。シーズンもすっかり後半戦に差し掛かって、ようやく重たい腰が上がった。今季はこれまで15試合のうち、11試合で予選落ちに反省しきりで「たるんでました」。
ひとことで言ってしまえば、練習不足。「もともと、練習嫌いなので」。疲れた、と言っては早々に宿に帰り、「ダラダラと、過ごしてしまった」と、後悔まじりに振り返る。

首にヘルニアの持病があって、「体に負担がかからないショットを」と、スイング改造に取り組み出した時期も、遅かった。鍛えて、筋力強化を図るつもりが「これはやっても意味ない」と方向転換。阿河（あが）徹コーチときゅうきょ、根本から見直しをはかったのが開幕ももう目前の3月になってから。当然、間に合うはずもなく、新しいスイングに馴染んできたのも、ようやく最近。

「やっぱり練習が大事」と、心を入れ替えてもすでに季節も秋を迎えて今週は、出場優先順位を見直す「フォールシャッフル」の順番も、次週以降の出場権がある10番以内をはるか見上げる52番目。「覚悟はしている。今週はやることやって、ダメならまたQTから頑張ろう、と」。開き直って、チャンスをうかがう。

• 塩見 好輝