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ダンロップフェニックストーナメント 2015

宮里優作は「壁になる!」

スタートの1番でボギーが先行しても、「落ち着いてやれた」と、微動だにしなかった沖縄魂も、さすがに最後の18番では「気合いが入った」。235ヤードの2打目は、17度のユーティリティアイアンで、カップをかすめてぴたりと寄った。

2.5メートルのイーグルパットは「これはちょっと、入れとかなあかん」。この難コースでは、2位との差はいくつあっても足りないくらい。「このチャンスを逃したらあかんやろう」と、自分にカツでスライスラインを読み切った。

2打差の単独首位でこぎつけたのは、藤本佳則と額賀辰徳との最終日最終組に、ツアーきっての優等生はいっとき、大学時代に戻った気分。

藤本は今さら言わずもがな、東北福祉大の後輩で、「これからの選手」。そしてこの日3日目も同組で回った額賀は、いつも一緒に練習している弟分のような存在に、普段からもはや見飽きているとはいえ、3日目もまた依然として4番と、12番で計測中のトライビングディスタンスで平均飛距離はただ一人の300ヤード超えで、ランク1位に「今日も、だいたい30ヤードくらいは置いて行かれる感じで嫌になる。あれだけポテンシャルのある選手は日本にはいない。あいつの飛距離は米ツアー行ってもどこ行っても、トップクラス」と、べた褒めだ。
「今日は落ち着いてプレーしていたし、成長してる」と目を細めている間に、4打差の4位タイにはやはり、東北福祉大の後輩だ。

こちらの存在には戦々恐々。「ヒデキは、一番怖い存在。チーム戦ならほんと嫌。敵チームなら、絶対に来る選手」と、手強い後輩たちがひしめく最終日の優勝争いは、一筋縄でいきそうになくても、挑戦を受けて立つ。

「先輩風を吹かすわけじゃないけれど。僕らの世代が、そういう若い選手たちの、壁にならなくてはいけない」。自身もたびたびプロのツアーを脅かしてきたアマチュア時代から、素晴らしい先輩たちの胸を借りて、大きくなってきたという思いがあるから。「たくさんのいい先輩に育ててもらってきたから。そうやって、レベルアップをはかってきたので」。
最終日は我こそが大きな壁になって、若い力も跳ね返してみせる。

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