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VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント 2013

第2ラウンドは、サスペンデッド【インタビュー動画】

台風15号に伴う前線の影響で、大会2日目の芥屋はまさに、悪天候のオンパレードとなった。豪雨に雷、昼前にはコース近辺に、竜巻注意報まで。

競技は中断と再開を繰り返しながら、のろのろと進んだが、とうとう10時23分にコースが使えない状況になった。
あまりの雨量にグリーン上にたまった水が川のように流れ出し、バンカーはまるで池のよう。
芥屋の上空には大きな雷雲も発生して、近くにいくつも稲光を落とした。当初は13時〜14時の競技再開をめどに、天候調査を続けていたが、回復の見込みはなく、結局、午後スタートの選手はひとりもスタートできないまま、第2ラウンドは13時に、サスペンデッドが決定した。

「しょうがないよね。天気とケンカしても、勝てないから」と、達観しきりはベテランの湯原信光。いまは、シニアツアーを主戦場にしている湯原は今季、レギュラーツアーはこれが2戦目ながら、大雨の中で前半に2つのバーディで奮起した。

6番ではティショットを打った直後に、最初の中断を食らい、再開後の2打目は、ぬかるみの中から5番アイアンで刻んで、奥から1,5メートルのバーディチャンスを確実にモノにするなど、冷静な判断が光った。

集中力を保ちづらい状況の中でも、「こういうのはもう何十年もやっているんで。しょうがないよね。腹が立つとか、感情の起伏があると、いけないしね」。
ベテランのいっそうの抑止力は、可愛い教え子たちだった。

今年7月から、東京国際大学ゴルフ部の監督に就任して、「普段から、学生たちに指導している自分がそういうのをやっちゃ良くない。先生がそういうのを見せちゃうと、良くない」と、40人の部員を束ねる指導者としては、なおさら自制の念が沸く。

暫定ながら通算3アンダーは、現状では首位と2打差と、ひそかに壮大な夢も沸く。56歳が、ジャンボ尾崎が持つ、55歳の最年長優勝記録の更新をもくろむ。
「もしそういうことが実現すれば、みんなひっくり返ると思うけど」と、苦笑しつつも、「僕にも可能性がないわけじゃない」。

先週の関西オープンでは、2年前から指導している大阪学院大学4年生の大堀裕次郎さんが、2日目に単独首位に立ったばかりだ。
今度は師匠が威厳を示すには、願ってもないチャンス到来。
この「VanaH杯KBCオーガスタ」は、2002年のチャンピオン。選手生命の危機すら感じた椎間板ヘルニアからの復活Vは、10年ぶりのツアー通算7勝目をあげたその週もまた、奇しくも台風15号の襲来で、競技は中断を繰り返して、ついに54ホールに短縮された。

まさに、嵐を呼ぶ男。「そういう姿を、みんなに見せられれば面白い」。二足のわらじを履くベテランが、その気だ。

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