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シンが選んだベストサポート賞は・・・

シンがベストサポートに選んだのが、GMAの岡崎社長ほか、婚約者のクドラさんとキャディの藤室一平さん。
各部門の1位者と、来季のシード選手を称える目的で2000年から始まった『ジャパンゴルフツアー表彰式』は、1年間ツアーを支えてくださったスポンサー、関係者やファンのみなさまに、選手のほうから感謝の気持ちを示す場でもある。

2002年から新たに設定された『ベストサポート賞』こそ、まさにその趣旨に沿ったものといえるだろう。

表彰対象者が豪華な賞金や賞品を受けたあと、逆に選手のほうからその年いちばん自分を支えて下さった方を壇上に呼び寄せて表彰する、というこの賞は、もとは湯原信光の提案から始まった。

その年、パーオン率1位のスピーチで、こう話したことがきっかけだった。
「F1には、ドライバーズポイントという賞のほかに、コンストラクターズポイントといって、技術スタッフにも賞を与える制度があります。ぜひゴルフもこれにならって来年以降は、支えてくれたスタッフが選手と一緒に賞を受けられるような機会をぜひ設けていただきたい・・・」。

今年、平均ストローク賞とバーディ率賞を獲得したシンがこの『ベストサポート賞』に選んだのは、まさにシンを芯から支えてくれた人たちばかりだった。

婚約者のクドラさんと、専属キャディの藤室一平さんと、所属契約先ティーティーオー株式会社の代表取締役・岡崎公聡(こうそう)さん。

今年、出場したトーナメントは39試合。そのほとんどの大会で、シンのプレーについて歩くクドラさんの姿があった。
日本ツアーの最終戦ゴルフ日本シリーズJTカップ3日目には、4番ホールでシンのボールがギャラリーを直撃するハプニングがあった。
そのとき、真っ先にけが人に駆け寄って応急処置をしたのもクドラさんだった。
「私がちゃんと見ているから大丈夫よ」と、気丈な彼女の言葉に安心したシンはその日、首位をキープ。最終日には、2週連続優勝を達成した。

藤室さんは、シンの来日当初からバッグを担いできた。
参戦3年目の2003年にはシード落ちの屈辱を味わったが、どん底のときもシンを支え、コンビを組んで6年目の今年、いよいよその実力を花開かせた。
シンにとって8年ぶりの復活優勝となった今年4月のボルボチャイナオープンが、藤室さんの“初勝利”となった。

ツアープレーヤー立山光広の紹介で、シンがティーティーオーのゴルフブランド『GMA』と正式に所属契約を結んだのが今年1月。
“契約元年”にさっそく結果を出したシンに岡崎氏は、季節が変わるごとにド派手なキャディバッグを用意してくださった。
今季2勝目をあげた欧州メジャーのボルボマスターズの会場で、「世界一クール」と絶賛されたのが、白と黒のゼブラ柄のキャディバッグだった。

今年4回の優勝スピーチで必ず岡崎氏の名前を出して、感謝の気持ちを表したシンは、日本で最後の晴れ舞台でもやはり恩人を呼び寄せた。
あいにく、岡崎氏は出席できなかったがシンからの記念品は後日、ご本人に送られた。

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