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井上忠久が宝塚市立末成小学校のクラブ活動でスナッグゴルフを指導(1月28日)

兵庫県の宝塚ゴルフ倶楽部でスナッグゴルフ実技講習会が行われ、宝塚市立末成小学校の児童13名が、大阪府出身で関西オープンでも優勝している井上忠久の指導を受けた。

実技講習会に参加したのは、末成小学校のクラブ活動で、スナッグゴルフを選択している児童たち。普段は校庭や体育会で練習をしているが、この日は宝塚ゴルフ倶楽部からの招待を受けて、ゴルフ場の休場日の広大な芝生の上で、スナッグゴルフを楽しんだ。

井上から、パット、チップショット、ピッチショット、フルショットの解説と、お手本ショットの披露を受けた児童たちは、4つのグループに分かれ、特設されたコースを井上と一緒にプレーしながら、手取り足取りの技術指導のほか、ボールマークの置き方や、自分の順番が来る前に早めに準備することなど、マナーについても優しく指導を受けた。

末成小学校でのスナッグゴルフの導入は、宝塚ゴルフ倶楽部からの寄贈によるもの。
宝塚市が初めてスナッグゴルフを導入したのは2005年の3月。
日本ゴルフツアー機構の元会長で、プロゴルファーの故・島田幸作さんと、女子プロゴルファーの安井純子さんが、「地元の宝塚市に恩返しがしたい」と、連名で用具を寄贈した。

これをきっかけに、島田さんが所属する宝塚ゴルフ倶楽部も、それに追随するように、社会貢献活動の一環として、市内の小学校への用具寄贈が毎年続けられ、現在では市内の小学校24校全校に用具が行き渡っている。

宝塚ゴルフ倶楽部は、ゴルフ場では数少ない公益法人格を有するため、地域や社会への貢献度では、「名門」と言われるに恥じない積極的な活動を推進している。
プロゴルフトーナメントの開催はもちろんのこと、関西ジュニアや兵庫県の高校新人戦、高校総体、学生リーグ戦など、競技会の開催に留まらず、最近では市内の幼稚園の園庭芝生化にも尽力し、そのメンテナンスにグリーンキーパーが直々の管理にあたっているという。

そして市内小学校へのスナッグゴルフの導入と連動して、ゴルフ場の職員が小学校に赴いて、クラブ活動での用具活用のサポートも引き受け、地域と密着して溶け込んでの活動を展開している。
最近では、市内のシニア世代にもスナッグゴルフが広まりつつあり、宝塚市スナッグゴルフ協会に毎月1回のコース開放も行っていて、そこに参加する方々にも小学校での世話役を担って頂き、今では小学校での講習が、シニア指導者の楽しみに変わってきて、25名の参加者のうちの10名もが、小学校でのクラブ活動の指導にあたっているという好循環が生まれている。

この日の指導にあたった井上も、宝塚ゴルフ倶楽部の恩恵を受けていたうちの一人だ。
14才からゴルフを始めた井上が、初めてゴルフの試合に挑戦し、関西ジュニアの予選を通過して挑んだ本戦が宝塚ゴルフ倶楽部だった。
中学3年生から高校3年生までに4回出場したが、コースの難易度の高さに跳ね返された苦い思い出があるそうだ。

その頃の恩返しも含めて、この日の講師を務めた井上は、講習会の締めくくりに、ジュニア時代のエピソードを子どもたちに真剣な表情で話した。
「試合でバンカーからショットをした際、テークバックでソールが砂に触れてしまい、2打のペナルティを受けることになり、その2打が響いて予選を通過できなかった。しかし、その事実を受け止めて、正しくスコアを申告できたから、こうして現在もプロとしてゴルフが続けられている。みんなも間違ったことをしてしまっても、正直に先生や両親に言えるようにね。」と伝えた。

講習が終わると、「サインもらえるの?」と子どもたちから声がかかり、すぐさま列ができて、子どもたちが差し出す色紙の他にも、自身が用意したゴルフボールにもサインをしてプレゼントし、子どもたちと一緒にクラブ活動の時間を楽しく過ごした。

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