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ダンロップフェニックストーナメント 2008

アーニー・エルスが10年ぶりの参戦に

10年ぶりの宮崎は、本人にとっても感慨深い。この日水曜日のプロアマ戦を終えて、報道陣に呼ばれたエルスはインタビュールームに座るなりしみじみと言って笑った。

「もう10年もたつのかあ…なんだか早いね」。

93年に、今大会初出場にして初優勝。
この自身初の海外ツアーでの勝ち星を機に、世界への階段を駆け上った。

2004年にはウッズを抜いて世界ランク2位にのしあがり、まさに世界トップの座に上り詰めようかという矢先だった。
翌年7月の全英オープンのあと、家族とのバカンス中にアクシデントだ。
地中海をセーリング中に、ヨットで転倒。
膝の靱帯を痛めた。

治療とリハビリに専念するしかなく、シーズンを棒に振ったばかりか、そのあとも患部をかばうようなプレーで以前のような強さが陰を潜めた。

「精神的にもつらい時期があった」と振り返る。

どん底を乗り越えて勝ち取った今年4月のホンダクラシックは、米ツアーに限るなら4年ぶり。
1ツアーに留まらず、世界を股にかけて戦うスタイルを続けるエルスには、2007年のHSBC世界マッチプレー選手権以来1年半ぶりの通算60勝目だった。

復活を間近にして迎えた10年ぶりの宮崎は、40歳を目前に世界の頂点を目指すエルスのいわば原点回帰か。
前回の出場は98年。4度目の宮崎は、夫人のリーゼルさんと結婚した記念の年でもある。
「今週のはじめに家に電話して、ワイフとも話し合ったんだ。ここには良い思い出がたくさんあるとね」。

今回もリーゼルさんと一緒に来る予定だったが「どうしても外せない用事が出来て実現しなかったのは残念だけど」。
明言こそ避けたが、2度目のタイトルは夫人への何よりの土産になる。

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