記事

パナソニックオープン 2016

矢野東が開眼、復活・・・!?

この日2日目のゴルフを見る限り、一昨年に発症したゴルフの病いはほぼ完治したといっても良さそうだ。1パットパーは、9番、11番の2回。寄せワンのバーディも2度あった。14番も、18番もグリーンの外から1メートル内につけて、スコアを伸ばした。

18番の2打目は一度握った2番アイアンから、3Wに持ち替え「あえて、グリーンの奥を狙っていった」。2段グリーンの手前に深いバンカーが口を開ける607ヤードのこのパー5は、「奥のラフからのほうが寄せやすい」と、プラン通りのバーディ締めに「散々悩んできましたけど、ひらめいて、そしたら凄く良くなった」。

アプローチのイップスにかかったのは、賞金シードを失った14年だ。アドレスで手が動かなくなったり、逆に過敏に動きすぎたりする症状は、精神状態が、過分に影響するとも言われ、それを改善出来るのは「練習量じゃない」という矢野の持論も、うなずける。

「アプローチやパターは間違った練習をしていると、何時間練習しても身にならないというか、効果は出ない」。それだからこそ、また悩みは深刻とも言えるが、矢野はその画期的な方策を、どうやら見つけたようである。

今大会の直前に、7月の日本プロの出場権をかけた予選会に挑戦してきた矢野は、7位で本戦突破を果たして、その練習ラウンドで掴んだようである。

どうやって掴んだかは、それは確かに苦労して得たものを、簡単には明かせない。詳細については「内緒」と繰り返したが、「練習量と技術は比例しない」とか、「メンタルは技術あってのもの」とか、「結果が出る出ないは良い練習をしているかしないか」とか、「良い打ち方をしていても、このままやったら上手くならないと思ったので、構えとアドレスと目線、基本だけをやろうと思った」等々・・・。

たとえ内緒の内容を子細に打ち明けられても、素人には容易には理解できないのかもしれないが、前日初日は強風の67といい、この日もきっちりアンダーパーといい、本人には明るい兆しが見え始めていることには間違いがなさそうである。

関連記事