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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2017
大会初日は中止、ゲームは54ホール短縮へ
早朝から大雨にもかかわらず会場に来て、スタートを待ちわびてくださったたくさんのギャラリーのみなさんのために、せめてサイン会を開いて楽しんでもらうことにした。
もっとも長い時には、クラブハウス正面左手からぐる〜っと回って10番ホールのほうまで続いた列に、冷雨でかじかむ手をときどきカイロで暖め延々とペンを走らせながら、選手たちは、ぽっかり空いてしまった午後からの過ごし方に頭を巡らす。
石川遼と、小平智は「近くの練習場で、練習します」と、やっぱり若い。連覇を狙う小平にとっても54ホールの短縮競技は残念だが、それでも新しいドライバーを手に馴染ませる時間が余分に出来た点では「プラスに捕らえられるかな」。
先週の練習日に愛用のドライバーが破損して、2度目の日本オープンのタイトルを取り逃がした。いまも急ピッチで新エースを構築中だが、「イメージした球が出ない。良い当たりをしても、良い球じゃなかったり、そのギャップをちょっとずつ、埋めていかないといけない」。
ツアーきってのショットの名手は「生命線」と断言するドライバーに、新たな息吹を吹き込むのに時間を費やす。
シード権を失った米ツアーからの出直しを期す石川もまた「まだやりたいことがあるし、近くの練習場に行きたいなと思います。そこで明日の準備をしたい」。
前日の水曜日も日没ぎりぎりまでコース練習場に居座ったが「良い感触で終わったのは最後の数球だけ」とあのままでは、あまり手応えもなく初日を迎えるところであった。
「試合の中で、置きに行ったりといったショットが1打でもなくなるように。まずはスイングを固めることが大事。練習の時間があるのはありがたい」と、石川も恵みの雨にする。
一方、良い休日をもらった捕らえるのは「チームB」の面々。大会主催のブリヂストン社の契約プロたちは、1日ずれた大事なホスト試合の初日に備えて体を休める。
「連戦が続いているので。休養もあり」とうなずく宮里優作と片岡大育。
宮本勝昌は、サインをしながらちょっぴり時計を気にした。「11時50分からの映画に間に合うかな?」。
残念!
現在時刻は11時38分です。
「ああ〜やっぱり無理かあ。じゃあ、どうしようっかなあ・・・。練習、行っとく?!」とつぶやいたが、はてさて。
めいめい時間をつぶして、改めてスタートの時を待つことになった。