3日目に一気にスコアボードを駆け上がってきた一昨年の覇者も、首位との差は開くばかりだった。
片岡が上がった時点で、今平とはすでに7打差もついていた。

後半のボードで大差がついていることが分かっても、「めっちゃ難しいので。とにかく簡単にボギーを打たないこと。我慢を重ねていくしかなかった」と難コースに耐えて、耐えても、ほころびは出た。

「15番では、硬いグリーンを気にしすぎてインパクトで緩んで、手前のバンカー」。
そこからどうにか、手前の3メートルにつけても「上りのまっすぐと読んだらフックして、惜しくも外れた」。

18番は、ティショットを林に入れた。いったん出すだけの2打目になった。長いパーパットが残ってしまった。
手痛い最終ホールも、この日はボギーを2つにとどめて「そこそこ、満足してます。そこそこ、良いゴルフはしていると思う」とはいえ、今平の勢いを見る限り、その程度では追いつけそうにもないが「厳しい条件ですから。差があってもトップとしては、嫌な気持ちだと思う」。

初Ｖを狙う今平相手に、今大会を含めて2勝の片岡が立ち向かう。
「少しでもプレッシャーをかけられるように、出だしから、隙のないゴルフを見せたい。初優勝をした大会だし、もう1回優勝したい」。
歴代覇者の意地を見せる。

• 片岡 大育