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フジサンケイクラシック 2017
谷口と藤田。慰め合い励まし合いながら、富士桜を行く
あれほどレギュラー続投に、こだわりを見せていたひとつ上の先輩プロのつぶやきに、藤田も「分かる気持ちが半分。それくらい、僕らにこのコースは長い・・・」と、苦笑いだ。
とりわけ今年はラフも深い。
「谷口さんは、今日は大分入れてたからなおさら・・・」。苦しむ姿は藤田にも、他人事ではなかった。
ここ富士桜で3位に入ったのは2012年。藤田が初の賞金王に輝いた年である。「あの頃は、精神状態も強くて、難しい富士桜に挑む気持ちもあったが今は、谷口さんじゃないですけど、体もゴルフもままならず、そこまでの気持ちにはとてもなれない」。
今週も、谷口は若い小平智と練習ラウンドをしたそうだが、藤田には無茶に感じる。
「体に悪いですよ、と」。この日谷口は、ラウンド中に「久しぶりにアイアンの番手が一緒の選手と回った」と、しみじみと藤田に声をかけてきたそうだから、なおさらその心中が、伺えるというものだ。
そしてラウンド後には「時々曲げるけど、今日は藤田らしいゴルフだった」と声をかけられ「褒められているのか・・・。良く分からない総評をいただきました」と、まずはイーブンパーで上がってきた藤田の初日。
「シニアに行きたいという谷口さんの気持ちも分かるけど、僕は出来るだけレギュラーでやりたい。その気持ちがないと、この歳までここで、やっては行けない。腰の張りや首の痛みなど、いろいろ思うことはあるけどやっているときは一生懸命。頑張ります」。
2日目も、また2人で慰めあいながら富士桜という名のモンスターに挑む。