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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2017

上位4人は我も我も、俺が勝つ!

今年最後の痛みが、最終日に快感に変わるのか。今年の賞金レースもついに、ここで決着がつく。このシーズン最終戦で、渦中にいるのは4人。賞金1位が逃げ切るか。2位は、大会2勝目で大逆転の栄冠を勝ち取るか。3位と4位は勝っても、賞金1位の結果次第。

その年の勝者と賞金上位を合わせてわずか30人が、独占するこの舞台。今年最も活躍した選手だけが立つことを許される。大会に漂う独特の空気がなせるわざか。賞金王に関しては、あれだけ無関心を貫いてきた賞金1位も魔力にかかった。

「ここまで来てこの位置なら獲りたいという欲が、少しだけ出てきた」と、小平智。
「昨年はここで2位のリベンジもしたい」。昨年は1打足りずに取り損ねた最強選手の称号だ。
そしてもちろん、一番の目標は3月に結婚した元賞金女王も「100%ついてくると思う」と、とっておきの“新婚旅行”を心待ちにしている。夫婦でマスターズの招待状を受け取ることだ。

現在53位の世界ランクもここで有終の美を飾れば、確実に手に入る。今週は、初日から4日間とも応援に来てくれるかもしれない。美保さんの前で、それら何もかもを手に入れたい。

そのために、今週もルーティンを貫いた。月曜日は普段どおりのウェイトトレーニングでムキムキの筋肉も、カッチカッチやぞ!
プロアマ戦のこの日は筋肉痛で、スイングをするのも痛かったが「痛みは日に日にほぐれてくるし、僕は張りがあったほうが、ショットが安定するし調子が良い」。
そして痛みがすっかり消えたころに、ちょうどおしどり夫婦の喜びは訪れるという計算だ。

対するは、賞金2位の優作。
2013年に、18番の劇的チップインパーで、悲願のツアー初Vを飾った。改めて、東京よみうりの高速グリーンを前に「相当、良いゴルフしないと乗せられない。ここで勝てた俺、凄いな」とは悲鳴なのか、実は自慢なのか。
逆転の賞金王に向けても「僕はかなり首を絞められた状態」と、厳しい戦いは承知の上で、「僕は優勝しか道はない。やるしかない!」と、火花を散らすが「でもサトシと仲は悪くない。でも外から見れば、緊張感を出してバチバチやってる風にやれればいい」と、最後の最後にこそ揃って盛り上げたい選手会長だ。

そして、賞金4位の池田。2年連続の戴冠は、たとえここで勝っても小平が5位タイ以下という細かい条件がつくが四の五の言わずに「とにかく最後、良い形で終わりたいだけ」。
ウェアメーカーがこの秋冬、発表したばかりの新ブランドは、日本ではこれが初お披露目の今週こそ、一番目立つ場所で優勝杯を受けなければ!!

ちなみに、この日水曜日は大会恒例のフォトセッション。賞金王の可能性がある選手が、優勝杯の前でポーズを取るが、賞金3位のチャン・キムがここにいないのはこの日のプロアマ戦途中に、持病の腰痛が再発してクラブを振るのも困難になったから。この日はこのまま病院に駆け込み翌初日までに自分が勝って、なおかつ小平が3人以上の2位タイ以下という厳しい課題を乗り切るための秘策を探る。
世界にも引けを取らない飛ばし屋も、最終日こそこの痛みを今年一番の喜びに変えることが出来るか。

※フォトセッションの様子はJGTOオフィシャルインスタグラムまたはYouTubeでご覧いただけます。

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