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カシオワールドオープン 2017

伊澤利光が5年ぶりの予選通過

今年、ちょうど20試合目に果たした今季初の予選通過はもっとさかのぼれば、その年を最後に丸4年の戦線離脱をした2012年のANAオープン以来である。
「ようやく通りました」と、安堵した。
「練習場ではよくても、試合に来るとうまく流れが作れなかった」と、4年のブランクを取り戻すのは容易ではなかった。

01、03年の賞金王。ツアーは通算16勝。当時は国内外で、ツアーきってのスインガーと褒めそやされた。
来年50歳を迎える“レジェンド”が、本格復帰を果たした今季。序盤は、まずトーナメントの空気に慣れることから始まった。

若手の台頭で、顔ぶれも、何から何まですっかり様変わりをしていたツアーは「知らない選手ばっかり。同じくらいの(年齢の)選手がいたら、嬉しくて喋りに行ったり」。

連戦を重ねるうちに、若い選手と話せるようになっても「年齢を聞いたら25とか。みんな飛ばすし、こっちは試合勘もないし。他と見比べて、自分には何が足りないか。試行錯誤しながらだんだんよくなってきた」といちから経験を積み重ねて、土壇場の決勝ラウンドにこぎつけた。

来季の誕生日を機に出場権利を得る、シニアツアーの出場登録は済ませたが、今はまだそこに専念する気持ちはない。

「差はあるけどそこ以外、目指すところはない」と、今季獲得賞金0円から目指すのは、それこそ大逆転の賞金シード復活だ。
実現すれば、10年ぶりの起死回生も「優勝か2位にならないと、来週もない」。
歴代賞金王は本当に、まったくゼロから大胆に、次週のシーズン最終戦をも視野に入れた。

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