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フジサンケイクラシック 2016

石川遼は、2週連続Vならず

復帰3戦目にして、自身初の2週連続優勝とはいかなかった。石川は、3差の2位タイに終わった。5打差の逆転を狙った最終日はスタートの1番からティショットを右に曲げた。

再び週末に、大歓迎した金庚泰 (キムキョンテ)との直接対決も、思わず苦笑いで幕を開けた。
「昨日のミスが残っていて、良くなっていないんじゃないかと半信半疑だった。そのミスが1番で、出てしまった」と、不安的中のボギー発進。「スタートから躓いてしまった」と、首位に今ひとつ食らいついていけない展開が続いた。

一進一退の中でも攻めのゴルフは忘れなかった。6番パー5で果敢に直ドラの2オン狙い。結果、グリーン手前のラフに入れ、アプローチにも失敗してバンカーに入れ、チャンスホールで1.5メートルのパーパットを外しても、後悔しない。
「追いかける立場としては、間違った選択ではなかった。ジャッジミスではなく技術的な問題だった」。

手応えのあるショットには、自然と大声も出た。「余裕がないと、少しのミスはまあいいやと思ってしまうが、最後のショットも“早く落ちろ”とか言えるのは、距離感が出ている証拠」と、疲れて尻すぼみに終わった前日とは打って変わって躍動感あふれるこの日の上がり2ホールを、連続バーディで魅せるなど、最後に湧かせた。

9番では「持ち球のすごい高いドローで右の林スレスレに打って、凄い良いショットになった」と、自信を取り戻す1打もあった。
「10番のティショットも凄いドローで振り切れたので。そこからドライバーはほとんどミスがなかった」。
優勝こそ届かなかったが、10月の米ツアー復帰に向けて着々と、仕上げにかかっている石川だ。

「身体のコンディショニングにも、手応えを感じた。上の順位で最終組の近くでプレーすることを練習の時もずっと想定していたので
。この2週間は、収穫も多かった」と実戦を通していよいよ心技体ともに、整いつつある。
このあとツアーは1週空いて、昨年覇者として挑むANAオープンだ。毎年、期間中に誕生日を迎えるホスト試合が「すっごく楽しみ」。
今度はバースデー連覇で輪厚を湧かせる。

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