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フジサンケイクラシック 2018
3位に終わった重永亜斗夢は「あのキャディ〜〜〜!!」
それでも、脅かすに十分のゴルフをアトムはやった。
スタートの1番でいきなりピンそばのバーディを奪うと3番、5番とじわじわと差を詰めていった。
一度は3差に迫った。
折り返して、星野の10番にはさすがに度肝を抜かれた。
勢いのついたランニングアプローチを直接、カップにぶち込まれた。さらに13番のパー3では、ティショットが入りかけだ。
「その時点で“こいつ、優勝だな”と」。
初優勝者が続く今季ツアーの流れを、国内でいち早く作ったのがアトムである。自身が開幕戦「東建ホームメイトカップ」でツアー初優勝を飾った時を思えば「陸也は俺のときよりあたふたしていなかった。怖さを知らず、思い切りがよい。俺よりもスケールがデカいし、良いゴルフをする」。
内心、心底脱帽しても、星野のスーパープレーにアトムも応戦。3連続バーディの12、14番の間の13番では、奥のラフからチップイン。星野とグータッチで、アトムも胸のすくV争いを演出した。
それでも5打差で迎えた17番ではもはや、星野の初Vは決まったも同然だった。そのときグリーン上では前の組の今平周吾の4連続バーディに沸いていた。
今平がプレーを終えて、キャディの柏木さんがピンを挿した時。「見間違いじゃなければ、柏木さんがこっちに向かって指を指したように見えた。“捕らえるぞ”みたいな感じで」。
静かな周吾の代わりに挑発している、と感じて臨んだ残り2ホールは“白熱の2位争い”。
それだけに、今平の最後の5連続バーディにも動揺したし、自分は右手前のバンカーから寄せきれずにみすみすボギーにしたことにも「なおさらイライラしています。2位はほぼかたいと思っていたのに負けたから。・・・あのキャディ〜〜〜〜!!」。
アトムが悔しいのはあくまでも、にっくき柏木キャディにみすみす1打差で敗れたことなのだ。