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パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 2018

3年住んで実感?! 地元関西在住の金亨成(キムヒョンソン)が狙う3年ぶりの通算5勝目

目下、37歳の目標は「40歳半ばまで優勝出来る選手でいること」。それだけに、この日同組で回った片山晋呉のゴルフに見惚れた。

「あそこから・・・普通なら考えられないですよね!」と、僭越ながら本人にも伝えた。
目を剥いたのは、片山が11番で右OBのトリプルボギーを打ったその後だった。

「普通の人ならおかしくなるところ。(上位から)いなくなりますよね。でも先輩は違った」。
そのあと、バーディ、イーグル、バーディで見事によみがえってきた。「技術は基本。片山先輩はその上、自分のものを持ってる。すぐリフレッシュ出来る」。驚異のメンタルにも、脱帽だ。

この日は強い風の中で、負けじと自分も気を張った。
「オフは、いつもの2倍・・・3倍以上の合宿で鍛えてきた」。米カリフォルニアでひと月半。朝5時から夜8時まで筋トレや、打ち込みに励んできた成果を発揮した。

最終18番のティショットは、追い風も手伝い370ヤード以上も飛んだ。残り166ヤードの2打目を6アイアンで軽々乗せた。「今年は勝ちたい」。単独首位を奪うバーディ締めに、3年ぶりのツアー通算5勝目への強い思いがにじんでいた。

我が子のカナディアンスクール進学に伴い、3年前に兵庫六甲アイランドに移住。
「ソウルが東京なら、関西は僕が育った釜山みたい」。
首都は、どこか「壁」を感じるが、「関西の人には情を感じる」。
釜山の人たちもそうだが、関西人はなかなか褒めてくれないと、ヒョンソンは感じる。
地元のスポンサーに前日2日目の5アンダーを報告したら、「5アンダーで何喜んでるの?」。
キツい言葉に気が引き締まる。
関西の人は、あまり遠慮がないのもいい。
17番パー3は、ファンと選手が一体となって盛り上げるザ・ギャラリーホールでヒョンソンもノリノリで、声援に応えた。

引っ越してきてから、今年の開催コースの茨木カンツリー俱楽部には、よくお世話になっている。
「今年のオフにも一度、回りに来ました」と、下見も万全。
初シードからちょうど10年目の日本ツアーは、2013年の賞金ランキングで最高2位まで行った。
「今度は賞金王になれるように。まずは優勝したい」。
地元関西から、その足がかりを作る。

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