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日本オープンゴルフ選手権競技 2018

アダムも注目!! スーパーアマが、昨年のリベンジ

ツアー通算14勝の石川遼がこの日水曜日に、報道陣に囲まれた際に、今週の優勝候補として迷わず挙げた一人が金谷拓実さんだった。

2年ぶりに大会に戻ったアダム・スコットも、名指しで「期待の若手の一人」と言った。
先週、日曜日にシンガポールで行われたアジアアマでの快挙は、もちろんアダムの耳にも届いていた。

7年前に、やはり同アマで優勝を飾った松山英樹は、V権利で初出場を果たした翌年のマスターズで日本勢として初のローアマに輝いた。
権威あるアマ大会で、松山に続く2人目の日本人Vを飾って乗り込んできた。ゴルファー日本一を決めるこの舞台で、金谷さんには遺恨がある。

池田勇太と最終日を争った昨年大会。
「今まで感じたことのないプレッシャーを感じて短いパットを外したり、自分らしくないプレーをして2位に。優勝できるチャンスがあったのに、自分のミスで負けたことが悔しかった」と、振り返った。

「今年はしっかりリベンジしたい気持ちが強い」と金谷さんはきっぱり言った。
1年かけて、そのための準備もしっかりと済ませてきた。
「去年、負けたことで練習内容を考えるようになった」という。
ナショナルチームのカレス・ジョーンズ ヘッドコーチによく言われることは「ラウンド中は、40ヤード以内のエリアで65%打つ。そこに、時間を割いて精度を高めることと、飛距離を伸ばすことを一生懸命やってきた」。

東北福祉大の恵まれたトレーニング設備の中で、体重は昨年から8キロ増。70キロ台に余裕で乗せて、飛距離も「10ヤードくらい伸びた」という。

プレッシャーにも負けない精神力は、地道なパット練習で、養った。
「カップの回りにティを刺して、12個連続で入れるなど常にプレッシャーのかかる状況を作って練習してきた。アジアアマでは、気持ちのコントロールも学んだ」と、心の成長も格段に著しい。

アジアアマの優勝者に全英オープンの出場権も付帯されることになったのは、昨年大会からという。
トッププロでも、年に2つのメジャーに出られるなどめったにあることではない。
そういう意味でも、先週日曜の金谷さんの快挙をうらやましがるプロも多く、今週は会場入りするなり、本当にたくさんの人々から祝福を受けたそうだが、「ここがゴールではないので」と、金谷さんは浮かれてはいかなかった。

「今週はまた、日本で一番大きな試合。また一から勉強して、いい経験にしたい。この1週間、突っ走っていきたい」と、むしろさっそく次のステージを見据えて、相当の気合いが入っているようだった。

「金谷さんのような、有望な若手がどんどん輩出されていくのは、日本のゴルフ界にとっても素晴らしいこと」と、改めてアダム。
自身のキャリアと重ねながら「ゴルファーとして、各レベルで成績を残していくことは、大事なこと。18、19歳の頃はゴルフが上手くなる一方。それをどれほど維持できるかが、鍵を握る」と、エールを贈った。

初日は、自身と回ることになった高校3年生の中島啓太さんにもまた、アダムは大きな期待を寄せている。
中島さんが、今年の豪州アマを制したことにも触れて「素晴らしい。非常に先が明るい」と、こちらもまた大絶賛で「明日から中島選手のプレーが見られるのが楽しみ」。

アダムからのメッセージを受けて「今日、寝られるかな・・・」と、思わずのけぞった中島さん。
世界ランカーの視線を背中に受けながら回る機会など、そうそうない。「18ホール、しっかり勉強できればいい」と夢見心地だった。

今週はプロ107人、アマ13人がしのぎを削る。
今年のゴルファー日本一決定戦は間もなく、神奈川県の横浜カントリークラブで幕を開ける。
金谷さんにも、中島さんにも、そして今週、出場するすべてのアマチュアのみなさんへ。石川遼のこの言葉を贈ろう。
「プロとかアマとか関係なく、プロもアマも合わせて誰がいちばん上手いのかを決めるのが、この大会です」。
それぞれに、最高の1週間になりますように。
  • コーチを挟んで4人の精鋭は、先週のアジアアマの総メンバー!! ナショナルチームのみなさんの今週の活躍にも期待!

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