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ダンロップ・スリクソン福島オープン 2015
富村真治も、聖地から福島へ!! リランキング対象者の挑戦
富村は、まだシード権も持たない身で、初メジャーを踏んだ。全英オープンの日本予選にあたる、所属先のミズノ主催のミズノオープンで自己ベストの3位タイに入り、出場権を獲得して、恩人を喜ばせた。
初挑戦の舞台がセントアンドリュースという贅沢な体験が、24歳のキャリアにどれほどの影響を与えるか。予選通過には及ばなかったことは、「悔しいの一言しかない」。
でも経験したこともないタフなコンディションの中で、2日間を通算3オーバーで耐えたことには、「やってきたことが、間違ってなかったことが、確認できた。それは良かった」。
今年から、プロコーチの増田哲仁氏に師事。「アドレスから何から。すべて一から作り直す」と、取り組み始めたばかりで、5年後の完成を目指して、「今はまだその第二段階にさしかかったばかり」という状況下の挑戦では、「今回の結果が今の自分の実力だと分かったし、やるべきことも見えてきたことも良かった」と聖地から手土産をたくさん持ち帰った。
実は今週のダンロップ・スリクソン福島オープンのあと、昨季のチャレンジトーナメントの上位者と、QTランク90位タイまでの選手と、昨季の賞金ランク75位から100位までの選手を対象に、今年最初の出場優先順位の組み直しが行われる。
今季はファイナルQTランク35位の資格で参戦する富村もその対象者だが、「自分がいま、どの位置にいるのか見てもいない」と富村は言う。
組み替え前の現在のリランキング順位は5位と、好位置につけるが一喜一憂もしていない。
「今年はまた、QTに行くことも覚悟して、始めた今回のスイング改造ですから」。
そのくらいの気概がないと、生まれ変わることも出来ないと考えている富村には、初シード入りも眼中にない。全英オープンには、増田コーチにも来てもらった。聖地でも、常に5年先の自分を意識しながらプレーした。
イギリスでも、ここが福島でも富村がやるべきことは、変わらない。
「昨日は夜7時に寝て、今日は朝5時半に起きて、トレーニングをやりました」と、帰国直後も元気いっぱい。「時差ぼけは、思ったほどきつくないので、今週はいきなりこの暑さだけ。無理せず徐々に、順応していければ」。沖縄県出身だが東北福祉大学で4年間を過ごした。ここ東北は、富村にとっても第二の故郷で、後輩に負けじと全英帰りの存在感を示す。