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松山英樹は出遅れ(全英オープン初日)
1番、3番で2打目をチャンスにつけて、バーディを奪った。5番のパー5では、2オンに成功して松山もほかの2人と競い合っていた。
「途中まではうまくいっていた」。
躓いたのは、10番。2メートルのパーパットを外してからグリーン上で、「自信が持てなくなった」。ことごとくチャンスを逃し続けた。終盤は最終ホールまで、ずっと向かい風にむかって歩く中で、14番のパー5では、左のポットバンカーに入れて、ピンに背中を向けて出すしかなかった。6メートルのパーパットを外して、この日2つめのボギー。
続く15番ではアプローチを寄せきれず、またボギーを打って、前半の貯金をすべて吐き出した。
3バーディ、3ボギーの72はイーブンパーの64位タイ。
怪物の自信は最後まで、戻らなかった。「今のままでは上に行けない。今から時間があるので、しっかり練習したい」。初日から予選カットラインに立たされて、日本のエースがいきなり苦境に立たされている。
そのほか、主な成績は孔明と富村真治が1オーバーの87位タイ。孔明は、午後から猛烈な向かい風の中で「前半の天国から地獄。久しぶりに体験したことのないような風で、にっちもさっちもいかなかった」。
16番のティショットは「2番アイアンで、押さえながら、方向を合わせながら頑張って打って、あそこまで流されるのか」と、茫然自失のOBだ。リンクスの洗礼。「あれは痛かった。心が折れた」と、前半4つのバーディで快調に折り返しただけに、後半はダブルボギーを含む6オーバーがさすがの孔明にも堪えた。
でも完全に、ポキっといったわけじゃない。
「明日はリベンジ。明日は5アンダーで回ってきますよ」と、ニヤリ。
富村も、自身初のメジャーでの最初のラウンドに「悔しいのが本音」と納得などしていない。1番でさい先よくバーディ発進したものの、3番、4番で連続ボギー。そして何より上がり2ホールで、再び連続ボギーに「緊張もあって、スイングに力みがあった。どのような大会でも、ボギーボギーというのは許せない」。自分に厳しいダメ出しで、24歳もまた2日目のリベンジを誓っていた。