記事
ザ・ロイヤル ゴルフクラブチャレンジトーナメント 2017
地元で初優勝!いろんな意味の「長かった」
「大好きな地元で優勝できて嬉しいです。」
家から車で30分。家族や知り合いも駆けつけ、たくさんの応援のなか手にした初優勝。大槻にとって忘れられない一日となった。
昨日終了時点でリーダーズボードの一番上に名前はあったものの、トップタイには他に3人。案の定、今日は序盤から熾烈な優勝争いとなった。
額賀が抜き出たかと思うと、1組前で周っていた堀川もスコアを伸ばす。途中からは完全に誰も予想のつかない三つ巴の戦いとなっていた。
優勝を確信したのは16番。705ヤードのパー5。
今日73人のなか、大槻ただ1人だけがバーディーを奪った。
大きくうねるグリーンは中央に大きな山があり、1日目が手前、2日目が奥、そして3日目の今日は山の頂上にカップが切ってあった。
手前からも奥からも上りのパットが残り、カップの奥はまた下っているという最難関。
ここを3打目残り40ヤード、得意のサンドウェッジで手前の壁にワンクッションさせピン右1メートルにつけた。
「ここでバーディーとれて気持ちが楽になりました。」と、一気に周りを突き放した。
表彰式、優勝スピーチ、写真撮影を終え、「長かったです・・・。」
大槻にとって3つの意味で長かった。
初めての最終日最終組、そして初めての優勝争い。
「自分のプレーに徹しようと思ってやりました。」同組の額賀や前組の堀川がスコアを伸ばしていたのは知っていたが、とにかくスコアを意識せず集中した。
経験したことのないプレッシャーの中で、終わってみれば長い18ホールだった。
そして「ザ・ロイヤル ゴルフクラブ」はやっぱり距離が長い。
「本当に一日一日疲れました。」長さに加え、頭を使わないとスコアが出ない。なるべくハザードは避け、安全に。
「特にショートホール4つは長くて難しくて・・・なんとかパーで凌ごうと必死にやっていました。」耐えるゴルフに徹したことでロイヤルの女神は大槻に微笑んだ。
7年目にしてやっと手にした初優勝。
大槻の同世代には小平智や薗田峻輔などすでにレギュラーツアーで活躍している選手がいる。
後を追いかける形とはなっているが、自身の目標は、ジュニア時代から抱いていた、海外でプレーすること。
ちょうど全米オープンで戦っている小平智を見て、「僕も出たいなと思う。」とここからまた新たにスタートを切る。
先月約5年ぶりに出場したツアートーナメント「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」では予選通過を果たした。そして今回の優勝によって来月行われる「長嶋茂雄INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」にも出場することができる。
そこで賞金を獲得し、リランキング(※)の上位となれば今年の残りのレギュラーツアーに出場できる。まだまだ来年のシード獲得も夢じゃない。
ここで得たチャンスをものにして、結果を残せるか。
追いつけ、追い越せ、地元の応援を背に、大槻はここ茨城から世界を目指す。
※リランキング・・・
第1回目:2017年「SMBCシンガポールオープン」〜「ダンロップ・スリクソン福島オープン」までについてリランキングを行い、「RIZAP KBCオーガスタ」から適用する。
第2回目:2017年「SMBCシンガポールオープン」〜「HONMA TOURWORLD CUP」までについてリランキングを行い、「ブリヂストンオープン」から適用する。