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全国中学生High Qualityゴルフ教育合宿第2日目を開催(5月16日)
体の特性を4つに分類する4スタンス理論で数々のアスリートを指導する、廣戸聡一氏によるリポーズトレーニングでは、軸を中心に最大限にダイナミックに体を動かす方法についてレクチャーがされた。
まず、体の柔軟性については、生まれたばかりの赤ちゃんの体が柔らかいように、体が硬いという人は手順をふまないで前屈などをしていることが原因。実際に廣戸氏の指導により4つのタイプごとの個別の手順が説明されると、参加者たちはその変化に驚いた。
続いて、よりダイナミックに体を動かすために、回転の軸のポイントを4つのタイプ別に、異なる支点について指導がされると可動域が広がり、ちょっとした知識とコツが最大限の出力につながることが話された。
廣戸氏は、「筋肉をつけることが大切なことではない、中学生らしく柔らかくしなやかに体を使うことが大切。自身のタイプと異なる動きをすることにより、体が壊れてしまうことがある。好きなゴルフが痛くて出来なくならないように、自分の特性を理解して練習を。」と注意点なども伝えられた。
続いて行われた技術の部は、鈴木規夫による技術指導からスタートした。
ドライビングレンジに集まると、まず道具への感謝についての話がされた。「ボールを自分の思うところに行かせたいのならボールを大切に扱い、クラブが自分の意思通りに動いてもらいたいのならクラブをまたぐなど粗末に扱わない。」という、自身も諸先輩から受け継いだマナーについて若き後輩たちにも伝授した。
6番アイアンを使ってのお手本ショットでは、ドロー、ハイドロー、ロードロー、フェード、ハイフェード、ローフェード、そして更にはパンチショットも打ち分け、どんな難局にも対応できるように、磨きに磨き上げられたいぶし銀の多彩なショットの必要性を自ら披露し、また、バンカーショットでは、どんな状況からでもパーをセーブするための、練習の積み重ねの大切さと、「バンカーショットは決断と勇気。最高を目指すには最悪を想定し最善を尽くす。」という言葉も伝えられ、参加者たちの心に焼き付けた。
この合宿を企画し継続している日本高等学校ゴルフ連盟の井上尚彦理事長は、「こういう若く早い時期からの体験により、ゴルフの技術のみならず、知らない者同士の集団生活によるコミュニケーション能力なども養われ、この子たちが全国各地に戻ってから良い影響を及ぼしてくれる。」との狙いを話し、再び同じメンバーが集まる9月の教育合宿での子どもたちの成長ぶりを今から想像しているようだ。
日本ゴルフツアー機構では本年度から、日本高等学校ゴルフ連盟との連携により、教育と強化を旗印に新たな取り組みをスタートしており、1月と2月に3週に渡って行われた、「JGTOゴルフ強化セミナーin宮崎フェニックス・シーガイア・リゾート“オリンピックを目指して”」には、各回4名総計12名の高校生を招聘し、プロは高校生から刺激を受け、高校生はプロの技術を吸収するという取り組み第一弾が行われ、今回の合宿が第二弾となり、更に第三弾の計画も進んでおり、新たなコラボレーションが生み出す将来の財産にも期待がかかる。
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