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フジサンケイクラシック 2015

気分は学生時代?! 深堀圭一郎が先輩の貫禄

久保谷(左)と薗田(右)は明大の後輩2人に挟まれて、貫禄を示した深堀。復活は近いぞ!!
予選ラウンドのペアリングは、ツアーで初の明大トリオ。明治大学3人組は、最年長の深堀が、貫禄を示した。

今週火曜日に、組み合わせが発表されてすぐに、「ピン持ちもボール拭きも、バンカーならしは一番下の薗田。先輩より前を歩くな。水分取るな」。ツアーに帯同するフィットネスカーで、学生時代の合宿を彷彿とさせるジョークで盛り上がったからというわけではないが、「今日の薗田はスタートでぴりっとしてて。前半は良いゴルフをしていた」。

もう一人は4つ下の後輩、久保谷は「いま、苦しんでいて。身体のこともあるしいろんな悩みもあるが、同年代としてもし自分にも、役に立つアドバイスが出来たら」と同じ40代としても、後輩に意地を見せるこの日の2アンダー。

「意地・・・なんですかね」と、笑った。
「楽しかったし、ペアリングに恵まれたんですかね」と、後輩を立てた。
「このコースは自分の歳になってもまだ、歯が立たないですし、歳を重ねながらも良いゴルフをしたいと思ってきている」と、歳を取れば取るほど、謙虚な気持ちが増していく。

かつて自分が、先輩プロに言われていたことが、46歳のいまいまようやく分かるようになった。
「この年齢になると、思いがけない体の動きをすることがある」。
技術と気持ちに任せて、勢いだけでスイングしていた頃には考えもつかなかった体の動き。「柔らかく、距離感を出していきたいアプローチでいきなりガンと打ったり、フルショットで急に体が止まって引っ張ってみたり。急加速や急減速。

昔、先輩方に言われていたこと。巡り巡って、いま僕に来ている」。
ストレッチで柔軟性を保持していても、それだけではカバーしきれない部分。「何かの反動なんでしょうね」。
朝もエンジンがかかるまでに、明らかに時間が要するようになった。「若いころなら練習場で、いきなりぽんぽんと打てたけど、今はアイテテテ、と。体が慣れるのまでに、時間がかかる」。

プレー中に、肋骨を剥離骨折したのはそのころはまだ、川奈で行われていた2002年の今大会だ。実際は全治6週間も「最初はぎっくり腰かと」。まさか骨折しているとは疑わず、その後も無理をして3試合に出場した33歳の時には、考えもしなかった寄る年波と戦いながら、ベテランが2週連続で好スタートを切った。

先週の「RIZAP KBCオーガスタ」は、2位タイで出た最終日に上がりの16、17番で風を読み間違えて、連続ボギーを打って、「冷静に対処することが出来なかった」。帰路の機中で敗因を模索して、今週を迎えた。全長7471ヤードのここ富士桜は週明けから雨続きで、ぬかるむ足下にはなおさら飛ばし屋有利の前評に、「僕は、タイプ的に合っているコースじゃないけれど。そこは割り切って、最初から頭に入れて整理して出来ているから」と、しぶとくパーを拾って好スタートを切ったベテラン。

「ゴルフは終盤に伸ばせないと、順位は出ない。積み重ねていくことが大事。先週見えてきたものを、試しながらやっているというこの状況の中で、2つ伸ばせれば上出来ですね」。
復活を期す深堀が今週も、こつこつと歯を食いしばる。

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