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三井住友VISA太平洋マスターズ 2020
大槻智春が耐えて首位発進
昨季ツアー1勝の実績があっても「いきなり始まって、不安でした。ちゃんとゴルフができるのかな、と」。
おそるおそる出た初日はインスタートの11番で2打目をグリーン右のバンカーに外して、寄らず入らずのボギーを叩いた。
いっそう増しかけた懸念は13番ですぐ払拭できた。
右段下から10メートルのバーディトライを沈めた。
18番では”池ポチャパー”でこらえて折り返すと、1番でもまた、10メートルが入った。
3番では奥から15メートルものイーグルパットもねじ込んだ。
9番では144ヤードから9Iで打った2打目がピン30センチ。
最後はピンそば締めの単独首位発進。
「コロナで試合がない間は、通常のオフよりラウンド数を増やして週3、4回」。
地元茨城の”チャンピオンシップコース”で調整を重ねた成果がスコアに出て、まずは安堵の大会初日。
ほっこり癒し体形だが、実は低体温の冷え性という。
朝来て、クラブハウスの検温チェックもやっと36度。
「冬がほんとうに苦手で」。
この日は富士の裾野の冷え込みに、本当なら背中にべたべたカイロを貼りたいところ。
「でも、今から貼ったらJTが耐えられない」と、こらえた。
12月のシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」はコロナで異例の出場資格が付与されるが、今季これまで3戦で、賞金ランク13位につける大槻は、すでに当確を見越して、じっと我慢の「66」。
本大会の勝者に権利がある、来春の米「ソニーオープン・イン・ハワイ」の出場もひそかに狙うが「まずは、予選通れるように。明日も頑張ります」。
久々の実戦で、震える足をそろりと踏み出した。