ツアー３勝の実力者が復活に向けて、ひたむきに歩く。矢野が、３アンダーで回って初日、５位タイにつけた。「朝は北西の風が、後半は北向きに」。吹き荒れた強風も読み切って、追い風に乗った。

13年守ってきたシード権を失った昨年。「体もゴルフも、心もぼろぼろになった年」。ショートゲームは、イップスの症状も出ていて「このままだと食ってけない。去年のうちに、気持ちも精算してなぜ俺はシード権を落としたのか。思い当たる節を分析した」。
とにかく小技の練習に時間を割いて「原因究明をした」。この春は、チャレンジトーナメントで自身の開幕戦を迎えて、「それはそれでいろんな発見はあるけれど。やっぱり、レギュラーツアーで戦えないと、寂しい」と、復活の思いをますます強くしている。
「いまは少し自信も出てきて、今まで取り組んできたことが、ちゃんと試合で出来れば結果は出ると思っているから」。今週を、その好機にしたい。

• 矢野 東