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ダンロップ・スリクソン福島オープン 2014
小平智(こだいらさとし)が狙う、ツアー2勝目
3日目も、うだるような暑さに今週、バッグを担ぐ、プロキャディの大溝雅教さんと、熱中症寸前も「バーディが一番薬になると思って頑張った」。
もっとも大溝さんは、最後まで「ずっとやばい、やばいと言っていて」。傍らに気をつかいつつ、後半の7番パー5では、250ヤードの2打目をクリークで3メートルにつけて、イーグルを奪うなど8アンダーの64をマーク。
昨年は、QTからの挑戦ながら日本ゴルフツアー選手権でいきなり5年シードの公式戦V。やにわに注目を集めたが、初優勝から2年目の今季は「オフの打ち込みも足りなかった」と、序盤から足踏みが続いていた。
デビュー当時から、先輩プロにも評価が高かった「マン振りしても、曲がらないスイング」。しかし近頃は、良かったころの感覚も薄れて、どう調整すればいいのかさえ分からなくなっていた。
しかし先のセガサミーカップで練習ラウンドを回った先輩プロの井上信に、いくつかのヒントをもらって光が見えてきた。
「ボールから、離れすぎているとか、オーバースイングになっているとか。マコさんに教えてもらい、あとは振って曲がらないスイングを、自分で見つけろと言われた。オフは、こんなに練習したこともないくらいに打ち込んだ」と、先週まで3週間の空き週も「クラブを握らない日はなかった」。
昨年の優勝シーンをビデオで見直し研究を重ねるなど、真夏の集中工事で立て直してきた。
今年は米ツアーのQスクールを受験する計画もある。
「遼や英樹みたいに僕は一発でガッと行くタイプではないので。日本でもQTからコツコツと上がっていったみたいに、アメリカでもそういうふうに行く」と、ファーストステージから挑戦するつもり。
それだけに、ここが頑張りどころだ。
「前半戦がダメすぎて、ちょっと落ち込みましたけど。そこら辺はあまり気にせずに、ポジティブにやりたい」。
真夏のツアー2勝目こそ何よりの薬になる。