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アイフルカップゴルフトーナメント 2004
アイフルカップゴルフトーナメント2004初日 44歳の平石武則が7アンダー、単独首位スタート
44歳の平石武則が7アンダー、単独首位スタート
飾らない性格が、平石の魅力。それはプレースタイルにも現れている。
昨年から、市販モデルのアイアンを使っている。『天使の弾道』というキャッチコ ピーで人気の、ミズ ノ・インテージは、中高年のアマチュアをターゲットに作られている。
平石のものはシャフトこそ別注だが、そのほかのスペックは市場に流れているものと まったく同じ。
高弾道で楽に飛ばせて、しかもグリーンで球が止まってくれるのが、このアイアンの 最大のウリだ。
はじめはさすがに、アマチュア向けのクラブを使うことにプロとしての抵抗があっ た。
実際、それまではプロ仕様のアイアンを使っていたが「ほとんどグリーン手前で ショートする。思うよ うに飛ばせない」などの悩みを抱えていた。
それが、この『インテージ』に出会って解消された。
「これまでより、場合によっては3番手くらいセカンドで持つクラブが違う。他の飛 ばし屋の選手と、 同じ番手が持てることもある。ものすごいゴルフが楽になって、これならまだまだ長 くゴルフが続けて いけるかな、と・・・」。
すっかり気に入った平石は今年から、同アイアンのイメージキャラクターとしても活 躍している。
キャッチコピーは、『飛ばない私は、アイアンの飛距離が欲しかった』だ。
この『飛ばない・・・』の部分は当初、メーカー内で「やはりこれではプロに失礼 だ」 と、削除される方 向だった。
が、本人は「別にええよ、飛ばへんのは事実やしね」と、あっさり承諾。以来、イン テージの顔として 、堂々と広告に登場している。
「今週は、特に調子がええわけでもなく、ごく“普通”の状態で会場に来たんですけ ど・・・」と本人も 首をかしげたボギーなしの7バーディは、単独首位発進。
「やっぱり“天使の弾道”のおかげやねぇ。これでまた、アイアンが売れるとええん やけれど・・・」。自分のゴルフはさておいて、契約メーカーのクラブの売れ行きを 心 配するあたりがまた、平石らしい。
1977年、兵庫・東洋大姫路の5番レフトで“夏の甲子園”を制した元・高校球児は、 ゴルフの世界では 2000年の久光製薬KBCオーガスタで初優勝をあげ、41歳で初シード入りを果たした 「遅咲きのプロ」( 平石)。
44歳を迎えた今、目標は次の2勝目よりむしろ、「少しでも長くシードで活躍するこ と」だという。昨 シーズンは、トップ10入りした試合は0。にもかかわらず、賞金ランク71位に食い込 んで、3年目のシード権を死守している。
「・・・この歳になったらなりふりなんて、かまってられへん。かっこつけるより、 スコアをまとめるほうが大事やもん!」。今年も“得意の夏”にしっかり稼いでおい て、まずは4年連続のシード権をがっちりと手にする腹だ。