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1月の米「ソニーオープン・イン・ハワイ」にJGTO招待3枠が設置
主催のソニー株式会社の河野弘・執行役員が11月10日に、JGTO会長の青木功と共に会見を開いて明らかにしたもので、河野・執行役員は「今回の選手招待枠の提供を通じて、JGTOツアーメンバーの世界舞台へのチャレンジをサポートしたい。みなさんの元気がつくきっかけになれれば」。
新型コロナウィルスは、いまだ世界中で猛威を振るう。
1999年から同社がタイトルスポンサーをつとめる本大会も、来年度はすでに、無観客での開催を決定されたそうだ。
ハワイ最大のチャリティスポーツイベントとしてもますます発展を続ける本大会だが「残念ながら、2021年は開催方法を変更せざるを得ません」と、河野・執行役員。
しかし、「開催内容は変わっても、ハワイへの貢献、そしてJGTO選手の世界挑戦のチャンス創出という流れは、コロナ禍でも断ち切るわけにはいかない。全世界が困難な状況に直面している中でも世の中に多くの感動を届けたい」と、熱い思いを語られた。
本大会ではこれまでも、ツアーメンバーには主催者推薦という形で出場権が付与されてきたが、相次ぐトーナメントの中止や、試合への参加が困難となった昨今の情勢を鑑み、選手たちにより公平に出場機会を振り分ける目的で、新たに招待枠の条件を設置してくださることになったという。
このお申し出には、JGTO会長の青木も感謝に堪えない。
「JGTOでは今年、ツアーの中止や延期が余儀なくされており、このような形でJGTOメンバーに対して大会出場の機会を与えていただけることは大変ありがたく、感謝申し上げます」と、リモートでの会見で改めて頭を下げた。
青木が、今も語り継がれる伝説を創生したのも1983年の本大会だった。
1打差2位で入った最終日の最終ホールで、ラフから120ヤードの3打目をPWでカップイン。劇的イーグルで、日本人初の米制覇という偉業を達成した。
「あの瞬間は、40年経った今でも鮮明に覚えています」と、青木。
「私にもたいへん深い思い入れがある大会です。出場資格を得る選手には、ぜひ世界へと羽ばたく大きなチャンスを活かしてもらいたい。出場する全選手を、心から応援したい」と先駆者として、後に続く挑戦者たちに、期待を寄せた。
また、この日の会見にはジャパンゴルフツアー選手会理事で、今年1月には本大会への初出場を果たした堀川未来夢(ほりかわみくむ)も参加。
「あこがれのPGAツアーメンバーになる大きなチャンス。僕もこの出場枠を狙って今週、来週の大会に臨みたい」と、2年連続の出場を期した。
「このような機会をいただける僕たちは本当に恵まれています」とリモートながら、直々に主催者への感謝を伝えると共に、「ファンの皆さんはもちろんのこと、支えていただいているすべての方々に対して、 常に感謝の気持ちを忘れることなく、その気持ちを、プレーや日ごろの立ち振る舞いで伝えることができるようにしたいと思っています」と、語った。
<ソニーオープン・イン・ハワイ 選手招待枠概要>
■提供される選手招待枠
3枠
■対象となる選手
2020年 JGTOツアーメンバー
■選手招待枠の獲得条件
①「SMBCシンガポールオープン 2020」優勝者(※2)
②「2020三井住友VISA太平洋マスターズ」優勝者(※3)
③「2020ダンロップフェニックストーナメント」優勝者(※3)
④今年開催の6大会(※4)での獲得賞金額上位者
※2)優勝者のマット・クーチャー(米国)選手は、有資格者のため④の条件を採用される。
※3)優勝者が重複またはJGTOツアーメンバーでない場合は、④の資格にて選出される。
※4)「SMBCシンガポールオープン2020」「2020三井住友VISA太平洋マスターズ」「2020ダンロップフェニックストーナメント」「全米プロゴルフ選手権」「全米オープンゴルフ選手権」、「マスターズ」での獲得賞金額上位者(有資格者除く)より選出される。
なお、「ソニーオープン・イン・ハワイ」の2021年大会の開催については新型コロナウイルス感染状況を注視し、最終決定される予定です。