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祝・初優勝&初受賞!! ハン・スンスには最高の1年
日本ツアーは3年目。「今年は序盤から、調子が上がっていたことを感じていましたが、自分の思っていた目標以上の1年になりました」とハレの舞台で喜んだ。
再三のV争いで、迎えたシーズン終盤。待ちに待った瞬間は、今季もあと残り2戦という土壇場で訪れた。
11月のカシオワールドオープンで涙のツアー初優勝を飾ると、翌週のシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」では、久しぶりに家族一同が、応援に揃う中でその年の勝者として堂々名前を連ねると、最後もまた優勝争いを繰り広げて、賞金レースに割って入りそうな勢いだった。
賞金ランキングで3位につけた親友の活躍にも迫る活躍で、自己最高の同5位で走り抜いた2017年はパーキープ率で1位につけて、部門別ランキングでも初受賞となりジャパンゴルフツアー表彰式で、JGTO会長の青木功から祝福を受けた。
母国・韓国から12歳でアメリカに渡り、ネバダ州立大で腕を磨いた。08年に自信満々でプロ転向したもののその後は結果に恵まれず、傷心の2014年にいったんクラブを置いた。
打ちのめされて、引きこもっていた頃には想像も出来なかった。2015年のファイナルQTから出直して、再び舞い戻ってから2年目の表舞台で、最高の結末はやってきた。
今年は9月には第二子も授かり、「心配をかけどおしだった家族と一緒に、今年は喜びを分かち合うことが出来たことは、本当に良かった」。
今季、最後の最後まで、賞金王の可能性を残したチャン・キムは4歳下の大親友である。キムがツアー初優勝を飾ったミズノオープンの翌週の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」で今度はスンスも負けじと2位につけたときにも、ことのほか喜んでくれた。
初優勝の時も、自分は予選落ちをしていったんコースを離れていたにもかかわらず、最終日にまた戻ってきて大雨の中で、祝福をしてくれた。
「今年は一緒に頑張っていこうよと。キムと励まし合いながらやれたことが本当に力になった」。
ハン・スンスとチャン・キム。厚い友情が織りなす2人の快進撃でもあった。