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平石武則フェアウェーキープ率とサンドセーブ率のダブル受賞
それこそが自分の持ち味、と自覚しているからだ。そして、その長所を最大限に生かすプレーに徹してきたからこその、今回の“ダブル受賞”。
特に65.13%を記録して、ランク1位に輝いたフェアウェーキープ率賞は昨年までの2年間、同じ関西出身の井戸木鴻樹にお株を奪われていた。
それだけに、2年ぶりの奪還には喜びもひとしおだ。
「また取り返すことができて、ほんとうに嬉しいですね」と、しみじみと話した。
77年、夏の甲子園で頂点に立った東洋大姫路高校で、5番を打った元・高校球児は、野球で鍛え上げられた身長180センチの恵まれた体格ながら、正確なティショットと小技が最大のウリだ。
「それもすべては師匠の石井迪夫プロのおかげなんです」と、平石は言う。
毎日、口をすっぱくして「ゴルフは球を飛ばす競技ではない。飛ばさなくても良いスコアをつくれるゴルファーを心がけろ」と、教えられてきた。
その教えを、いまも忠実に守っている。
「…昔は確かに、飛ばないことで屈辱を感じることもありました。でも、それこそが自分のウリやと思えるまでになったのは、こうしてフェアウェーキープ率賞という栄誉が与えれたからこそ。
しかも2001年以来2度目の受賞。こんな素晴らしい賞を2回もいただけて、本当に光栄です!」。
“特技”を生かして、今年、4年連続のシード入りも手中にした平石。
「来年も“飛ばないプロ”として、ますます磨きをかけまっせ!」。
まさに、アマチュアのみなさんのお手本というべき存在に、2005年はいっそうの注目が集まりそうだ。
写真上=フェアウェーキープ率賞を獲得した平石には日本ゴルフツアー機構から記念のトロフィーと、副賞として、プリンスホテルさまより軽井沢プリンスホテル、箱根プリンスホテル、ホテル大箱根のペア宿泊券が。また、サンドセーブ率賞の副賞として、株式会社マンダムさまより男性化粧品『無香料ルシード1年分』が贈られました。
なお、平石が受賞した各賞のプレゼンターは、日本ゴルフツアー機構・専務理事の渡辺一美(=右)が、つとめさせていただきました。
写真下=年間を通した惜しみないサポートに感謝して、平石がベストサポート賞に選んだのは、ミズノ株式会社の笠原一成さんとジャパンゴルフツアーの帯同トレーナー、高橋英樹さんでした。
※フェアウェーキープ率=パー3をのぞくすべてのホールのティショットを計測し、セミラフをのぞくフェアウェーをとらえた回数を、ティショットの回数で割ったもの。
※サンドセーブ率=グリーンサイドのバンカーに入ってから2打、もしくはそれより少ない打数でカップインする率。