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フジサンケイクラシック 2020
日頃の恩を倍返し。男子ゴルフが、やっと明けた
だがコロナ禍の今年はひとつ試合が中止となるたびに、その機会を奪われてきた。
特に、今年新たにスポンサー契約を結んだ選手たちは気が気でなかった。
いくら、おニューのウェアやキャディバッグにたくさんの社名ロゴを貼り付けても、披露する場所がなければ、契約していただいた甲斐もない。
気をもむ日々も今週、やっと努めを果たせる時がきた。
男子ゴルフは3日開幕の「フジサンケイクラシック」でようやく再開初戦を迎えた。
池田勇太は今季から、新進気鋭のアパレルブランド「モンジー」のウェアやキャディバッグ、ヘッドカバーなどを身に着けて戦う。
正式なお披露目前に、けじめの契約会見を開いたのは開催週の31日月曜日。同席した上迫友貴・デザイナー兼代表取締役社長の前で「池田勇太とともに、モンジーというブランドを世界に広げられるように努力したい。ニュー池田勇太として早く優勝したい。日曜日に優勝会見ができれば社長にも喜んでいただける」と、V宣言。
また今季から、ミズノ社のウェアを着る選手会長の時松隆光も、ずっとこの日を待っていた。
「新たにウェアやバッグ、靴やグローブなどつけてプレーさせていただくことになりました」と、改めてご挨拶。
「今週のコースはとても難しいですが、自分のスタイルを粘り強くやって、ミズノさんの名前に恥じないプレーでお応えしたい」と、意気込みコースに出ていった。
初シードの中西直人は今季から、自らデザインも手掛けるマイブランド「SANRISE(サンライズ)」のウェアを着る。
お披露目元年を記念して、世界で一つだけのキャディバッグも作成。紫×オレンジの配色には、今年1月に事故死したNBAのコービー・ブライアント氏への思いを込めている。
「SANRISE(サンライズ)」の文字も、氏がチーム一筋に活躍した「ロサンゼルスレイカーズ」のロゴを模した形になっており、「僕の一方的な追悼の思い。大好きでした…!!」。大阪・岸和田出身のお祭り男は尊敬するアスリートに負けないパフォーマンスで、無観客試合を盛り上げようと張り切っている。
そして、一昨年の「フジサンケイクラシック」で涙のツアー初優勝を飾った星野陸也。ツアー3勝目を狙う今季は、いっぺんに3企業のサポートがついた。
7月に契約会見を開いた住宅、リフォーム事業の「ヒノキヤグループ」をはじめ、「プリマハム」と「日清オイリオ」は最近、また長身が伸びたともっぱらの24歳には何より心強い味方となる。
特に「日清オイリオ」は今週の16番パー3(217/187ヤード)でキャリーオーバー中のホールインワン賞700万円の提供社。
「決勝2日間が対象だそうなので、まずはしっかり予選を通過して、土日のどちらかで、16番でホールインワンを達成して大会2勝目…なんて出来れば、スポンサーさんにもきっと物凄く喜んでいただけますよね!」と星野。
今大会は残念ながら、無観客での開催だがフジテレビの生中継で、みな少しでも多く、スポンサーロゴを露出させたいと懸命だ。
そんな選手たちの熱い思いも合わせて、ぜひ熱戦の模様をお楽しみください。