これで3日間連続トップだ。初日28日はちょうど恋人の誕生日に発奮したが「2日目以 降から はまた違う気持ち。最終日こそ高い集中力を発揮して、自分自身のために戦いた い」。
負けず嫌いだ。9番パー5。第2打を右に曲げて、ボールは生い茂る雑草の中にもぐり こんだ 。左足上がりの難しいライ。しかも前方のグリーン左手前にはOB杭だ。この大ピンチ にも冷 静に、サンドウェッジをかぶせて打つリカバリーショットで、見事ピン手前5メート ルに乗 せてみせた。
その直後、同じ組のチャンドに残り20ヤードからのチップインイーグルを決められ逆 転され たが、すぐに田島もこのピンチからのバーディチャンスを、根性で決め返してタイス コア。 「取られたら、取り返す。スコアでだって、絶対に負けたくないから！！」アマチュ ア時代 惜しくも2位で涙をのんできた数々の経験が、田島を突き動かしている。
「確かにアマには“準優勝”という言葉もあるかもしれないけれど、しょせん2位は 忘れら れる運命にある。プロの世界ならなおさら、勝たないと意味がないんです」。
昨年のこの大会では、最終日の18番を1打差2位で迎えながら、グリーン右手前の木に 引っか かった第2打がそのまま落ちてこず、ロストボールでダブルボギーを打って9位に転落 した。 あのとき、「涙が出るほど悔しかった」思いを晴らすためにも「今回は、絶対に負け られな い」と田島。“リベンジ”は、ツアー初Vという最高の形で達成する、と心に決めて いる。

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• 田島 創志