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フジサンケイクラシック 2020

目指せ、選手会長V! 時松隆光が2位浮上

初日に一度燃え尽きた。選手会長が、再び息を吹き返した。時松隆光がこの日のベストスコアタイの「65」。一気にV戦線に浮上した。

スタートの1番パー4で、いきなり蘇生した。ウェッジを握った144ヤードの2打目が、カップイン。イーグルで飛び出した。
今週は初日から、持ち味のパットがいま一つ。
この2日で残念な3パットが4度。「そのかわりにアイアンショットが切れていた」。さらに6つのバーディを重ねて、単独2位に躍り出た。

3日・初日のスタート前。
重鎮と並んで、開幕セレモニーで”選手宣誓”の大役を務めた。
「プレーも緊張しましたけど、セレモニーが一番緊張した。無事終わって力尽きました」と、初日は1オーバーで、そろりとスタート。

緊張も解けた2日目の2アンダーで、ちらりと上位をうかがい、いよいよ3日目で、きっちり射程に捕らえた。

再開初戦で、いきなり選手会長Vならカッコいい。
池田勇太に宮里優作、石川遼。
「ここ3代のみなさんも、成し遂げられてこられたことなので」。
時松にも狙っていきたい気持ちはあるが、その難しさも知っている。

コロナ禍以前は、地元福岡から都内のJGTO事務所を往復し、以降は多い時には週1ペースでリモート会議。
話し合いは4時間にも及ぶ日もあった。

外出自粛の折は特に、選手副会長の池田、石川、小鯛の支えがありがたかった。
「助けてもらった僕が『疲れました』なんて言ったらみなさんに叱られます」。

それでも、覚悟していたとおりに、練習時間は昨年より大幅に減った。
今年1月末の就任から、初めて迎えた男子ツアーで、準備不足は否めない。
池田が、就任後の初Vで、流した涙も覚えている。
「去年までの自分は、申し訳ないですけど、自分のプレーのことだけしか頭になかった」。
重責を負いながら、優勝を争う重みを知り「そんな簡単なことではないですし、狙ってできることでもない」と、最終日を前に欲を打ち消したが先週、地元のツアー外競技では、大会発起人兼ホストVを達成したばかり。
有言実行Vの手応えは、まだこの手にしっかり残っている。

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