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ブリヂストンオープン 2008
横尾要「今日も巨人が勝つといいな」
思わず吹き出した。
「紗千(さち)、小さい“つ”が抜けてるぞ」。
5歳になる長女に突っ込みながら、頬が緩んだ。
そのあと、うっかり机に起きっぱなしにしていたその手紙。
「娘が勝手に、僕の鞄に入れてくれたみたいで」。
出張用のバッグからゴソゴソと取り出して、改めて可愛らしいその字をなぞって嬉しそうに笑った。
まして前日初日の夜は、ジャイアンツがクライマックスシリーズの第2ステージで、11ー2と中日に快勝。
「やっぱり、あれくらい差がつくと気持ち良いでしょ。さすがに昨日は良く眠れましたよ」。
この日前半の2番でチップインイーグルを決めた直後のボギーについて「ホームランを打って、ホームランを打ち返された」と例えるほどの野球好き。
そして自他共に認める巨人ファン。
原監督との親交も深い。
前夜のチームの結果がそのままこの日のゴルフに直結したかっこうだ。
大会主催のブリヂストンと用具契約を結ぶホストプロは単独2位に浮上して、「上は今季調子の良い矢野がいて、後ろにはアメリカ帰りの先輩とか、25勝している人とかもいて。不安材料はいっぱいだけど、ここは思い出の地でもあるからね」。
1995年のデビュー戦が、このブリヂストンオープン。
ここで勝ちたい思いは、誰よりも強い。
首位に矢野、3位丸山、5位に片山と強豪の“包囲網”にも打ち克つ鍵は、やっぱり「今日も巨人が勝つことかな」。
ひいきの球団が日本シリーズ進出に王手をかければ、自身のツアー通算6勝目もグっと近づく・・・?!