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カシオワールドオープン 2017

小平智は賞金1位も「追う立場と思ってやっている」

先週まで予選落ちゼロで来た今季。試合のある週末を、今年初めて自宅で過ごして、逆に「意外と新鮮で良かった」と、自分を慰めた。

あれだけケプカとの、直接対決を臨んでいたダンロップフェニックスも体調不良のため棄権。途中で、舞台を降りなければならなかった悔しさはあるが幸い、週末の療養で「ほぼ体調も戻った」のは良かった。

休んでいる間も、やっぱり賞金レースのことは、まったく気にならなかった。テレビで確認することもなく、静かに映画のDVDを見るなどして過ごした。かねてより「賞金王には興味はない」と言い続けている。そこに賛否両論はあることも知っているが、それでも頑としてこだわるのは世界ランクの50位内。

だから賞金レースはいま、追われる立場でも、「自分は追う立場と思ってやっている」。たとえば、池田勇太は現在賞金ランク4位だが、世界ランクは37位。
同54位の小平は、「勇太さんまで追いつけるとは思わないが、近づきたい」。
その先に、夢の舞台が待っている。

「来年のマスターズはチャンスなんで。20代で出て、30代で馴染みたいので。ぜひともつかみ取りたい」。
現在、賞金1位で走れるのも、そんな大きな夢があるからこそだと思っている。
先週も、賞金レースにこだわっていたとしたら、無理してプレーしていただろう。
「それでこじれて今週まで響いたら、良い結果が残せないと思ったので。賞金王より体調を整えて、自分に合っているコースに万全の状態で臨んで、残り2試合に気持ちを合わせていこうと思った」。
大事な場面で思い切った選択が出来るのも、目先の利益に走っていないからだ。
幸い今週、これはと思う新ドライバーにも巡り会えた。
「やっとハマるのが見つかったので、それを試せるのも楽しみ」。
今週、妻は女子ツアーの最終戦でテレビ解説をつとめる。「なので今週は、一人で優勝したいと思います」。
今週末は、共働きの成果を挙げる。

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