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HONMA TOURWORLD CUP AT TROPHIA GOLF 2016

決着は月曜日

JGTO史上、異例の事態となった。池田と宋永漢 (ソンヨンハン)のプレーオフは、4ホールを経ても勝負が決まらず、翌10日月曜日の7時30分にまたコースに来て改めて、決着をつけることになった。

この日の最終日は前日の第3ラウンドの残り競技を消化した上に、大雨の影響で最終ラウンドのスタートも遅れて、プレーオフが始まったころにはすでに雲間から射した陽も、西の空に傾いていた。

池田は「2ホール目あたりからもう見えなかった」とそれでも懸命に目を凝らしたが、その2ホール目で4メートルあまりの絶好のチャンスを外した。「あれは・・・決めておかなければいけなかった」と、好機を逃して反省しきりだ。そして4ホール目は、2打目すら懸命に目を凝らしてどうにかピン左手前5メートルにつけたがまたパーで引き分け「明日もう一度気を入れ直してやる」。

ヨンハンは、さらにさかのぼって本戦の18番だ。
2メートルのチャンスを入れておけば、プレーオフにもつれ込むこともなかった。
4ホールが終わった時点で、ツアーディレクターと競技委員が互いの意志を確認しにグリーンに来た。
「僕はもう見えない。明日朝来てやりたいです」と、即答した池田に対して、ヨンハンは一瞬、逡巡した。
「僕はまだ大丈夫・・・」と言いかけたが、思い直して頷いた。
「じゃあ、僕も明日」と、5ホール目からの仕切り直しを了承した。

池田はこの日、朝4時起きで今はもう、17時をとっくに過ぎている。「もう何時間コースにいるのか。今日は何ホールやったのかも、分からない」と、苦笑した。第3ラウンドの残り2ホールも含めて25ホールの死闘も決着がつけられなかった。
「明日は必ず」と、誓った。
ヨンハンは今年、本戦を翌月曜日に残した今季初戦のシンガポールオープンで、スピースを破っている。その経験を振り返ってニヤリと「明日は、僕のほうが有利ですかね」。
99年のJGTO発足後に、プレーオフを持ち越したのは、史上初の珍事だ。
めったに見られない名勝負はしかし残念ながらギャラリーのみなさまには観戦していただけませんので、なにとぞご了承ください。

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