この日曜日に51歳の誕生日を迎えるホストプロは初日、肩身の狭い思いでコースに立った。ツアー通算8勝を誇るが、今はレギュラーツアーのシード権も、出場権すらもなく、今年も主催者推薦を頂戴して出させてもらった。

なのに昨年も、一昨年も予選落ち。「今年もまたダメなら心苦しい。そろそろ遠慮すべきでないか…」。
そんなことまで考えていたからこの日は連続バーディで迎えた17番パー4で、126ヤードの2打目を9アイアンで直接入れるイーグルでも魅せるなど、通算5アンダーと、好位置での決勝ラウンド進出には、スポンサーのみなさんにも胸を張って言えそうだ。

「また来年も、出させてください！！」。

今はもっぱらシニアが主戦場だが、毎日1時間半の筋トレを欠かさず、たゆまぬ努力で見た目も心もめっぽう若い！
先週は、やはり主催者推薦をもらって、今季初戦を迎えた関西オープンで、お客さんから嬉しい言葉も頂いた。
「鈴木さんはお腹も出てないし、お尻の形もいいし、スタイルいいね！」。
すかさず別のお客さんからキツい一言。
「でもやっぱりプロはスコアだよ！」。
今週は、そちらの期待にもぜひ応えてみたい。

「華を添えたい気持ちもある」。

実は鈴木の長女の愛理さんが小２から、芸能活動を続けてきた人気アイドルグループ「℃-ute」が、来月12日で解散することが決まっており、陰ながら支えてきたお父さんとしても、感極まるものがある。

今月発売されたばかりの写真集では、「パパのような人と結婚したい」との手記を寄せており、「僕も娘が大好きなんです」。

同じ“プロ”として尊敬もしている。
「日々努力して自分を磨いて、コンサートでは1万5000人を集める。プロですよね」と娘に刺激を受けている。
引退当日は、横浜アリーナでの単独公演も予定されており、お父さんは今からもう「泣いちゃう」。
家族一丸となって、そんな娘の活躍を支えてきた鈴木家にはいまそれぞれに「いろんな思いがよぎっている」という中で、今こそ大黒柱の見せ所である。
「パパも努力している姿を見て、娘も何か感じてくれたら」
これからはソロで再スタートするという愛理さんに、はなむけとなる今週末を誓った。

• 鈴木 亨