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JCBクラシック仙台で8年ぶりの優勝、友利勝良
JCBクラシック仙台で8年ぶりの優勝、友利勝良
「1試合以上、浮気したことがない」というパターのピンアンサー4は、すでに20年 来の付き 合いになる。いまやシャフトの部分には細かいひび割れが入り、ヘッドにはペタペタ と貼り付 けた鉛がすっかり同化して、もはや、どれが原型やら、わからなくなっている状態だ が、「こ いつ以上に、構えたときの感触が良いパターには、いまだお目にかかれたことがな い」という くらい、お気に入りの1本。「他にも良いのをいろいろ試してはみるんだけど、結 局、最後に はこれに戻ってくるんです」。
最近では、実にさまざまなタイプのパターが登場し、1試合ごと、時には1日ごとに取 り替えるという選手も多い中で、頑固なこだわりを見せ続ける友利。
しかしその一方で、しっかりと、新しいものを取り入れる柔軟な姿勢も忘れない。い ま選手の間で話題の通称「タコティ」。ジャンボや片山晋呉らが使いはじめたことで ブームが起こったこのティは、ボールを置く部分に生えた8本の足の上に球を乗せて ティショットすることで、普通のティで打つよりもボールへの抵抗が減って飛距離が 伸びるといわれている。
友利も、芹澤信雄の奨めで昨年から愛用中だが、これが「大きな自信を与えてくれて いる」と いう。
「気分的なものもあるかもしれないけれど、僕の場合は、5ヤードくらい距離が稼げ ていると 思う。“ここは少しでも稼ぎたい”というホールでは、必ず使いますね。飛ばない僕 でも、ラ ンの出る球が打てて、すっごく嬉しくなってくる。ひいてはそれが、全体のプレーに も良い影響を与えてくれていると思うんですよ」。
ちなみに、今年の全英オープン2日目に2位と大活躍した韓国のS・K・ホも、メジャー 舞台でこ のティを使用した。同じ組でまわったデービス・ラブIIIが、このタコティをめざと く見つけて拾い上げ「“これはいったい何なの?”って・・・(笑)。興味津々でした よ。せっかくだから、彼にもひとつプレゼントしてきました」(ホ)。