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マスターズ最終日

今年のマスターズは1983年の青木功、中嶋常幸、羽川豊に次いで36年ぶりに、日本勢3人が予選通過を果たしたが、最終ラウンドはそろって伸び悩んだ。
前日68を出した松山英樹は「思うようなプレーができなかった」と通算3アンダーのまま、6年連続8度目のマスターズを終えた。

林に曲げた1番ではまともに狙えず片膝を地面についた姿勢でも、2打目をグリーンに乗っけた。4番では長いバーディパットを決めるなど、見せ場もあったが順位は32位タイだった。

心身ともに良い状態で、今季メジャー第1戦を迎えたはずだった。
「1月からいい状態をキープできていたが、練習日くらいからおかしくなってしまった。この大舞台で何かずれてしまったので、なぜそうなるのか。次のメジャーに向けて修正したい」。改めて、照準を合わせていく。

日本人アマとして2011、12年の松山英樹以来の決勝ラウンド進出を決めた東北福祉大3年の金谷拓実さん。
しかし、11年の松山以来2人目の日本人ローアマとはならなかった。
78を叩いて、通算5オーバーまで落ちた。
「思うよういかなくて、悔しいラウンドになりました」。
昨年のアジアアマを制して乗り込んできた大舞台。
「連覇を達成して来年また戻ってこられるように頑張ります」。
間を置かずに偉大な先輩の後を追う。

小平智は通算6オーバーでフィニッシュ。
「あまりいいところもなく、1日終わった」。
前半1オーバーで折り返すも後半のアウトコースは6、7番の連続バーディを、3番からの3連続ボギーと8、9番の連続ボギーで挟んで「我慢していたが、途中から風も強くなり、我慢しきれず苦しいラウンド」。
初出場から2年連続2度目の決勝ラウンド進出にも「予選は通りましたが準備があまりできないままここに来て、自分では悔しい結果になった。もっともっと練習してまた戻ってきたい」。

なお大会は、最終ラウンドに関して今年、異例の策をとった。
通例なら4日間とも全員が1番からスタート、また決勝ラウンドは2人1組で回るがこの日は午後から悪天候の予報を避けて、3人1組で1番と10番に分かれてティオフした。
開始時間も通常より大幅に早めて第1組は現地時間の7時30分、最終組は9時20分から出ることに。
それでも史上36年ぶりとなる翌月曜日への持ち越しも懸念されたが無事、日曜日のうちに勝負は決した。

タイガー・ウッズが完全復活を飾った。
いよいよ単独首位で抜け出した16番で、ティーショットをピンそばに寄せるバーディ。
通算14アンダーまで伸ばして、最終ホールに入った。
2008年の全米オープン以来のメジャー通算15勝目。
マスターズは14年ぶりの5勝目を刻むと止まないタイガーコールに何度も咆哮。
母親や愛息、錚々たる選手仲間の祝福を受けて歓喜した。
43歳3カ月14日での優勝は、1986年に46歳2カ月23日で勝ったジャック・ニクラスに次ぐ大会年長記録。
ウッズの話
「歓声にかき消されて、自分が何をやったかよく覚えていない。息子が祝福してくれて、父親として非常にうれしい瞬間だった。去年カムバックしたわけだが自分がまた第一線で優勝できるとは、想像もしていなかった。最高の優勝になりました」

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