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中日クラウンズ 2019

いよいよ令和最初の勝者が決まる

令和最初の国内男子ゴルフは60回の記念大会。昭和35年に誕生した「中日クラウンズ」は、日本でもっとも歴史が長い″スポンサートーナメント″の草分けだ。

昭和の創成期を継承し、さまざまなゴルフ・ドラマをつむいで平成の世を駆け抜けた。
和合で築き上げてきた伝統は、いよいよ令和の時代に引き継がれた。
「この瞬間に、立ち会わせてもらえたことが光栄です」と、青木功。

大会5勝を誇るレジェンドは今年、大会初日に名誉スターターをつとめる栄誉にあずかった。
「選手として、私も出られるのが一番よかったんだけど」。
JGTO会長をつとめてなお、選手として枯れないプロの矜持をひらめかせ、ジャンボ尾崎や石川遼、20歳のアマチュア金谷拓実さんの前で、渾身の1打を放った。

そのとき使ったドライバーとボール、キャップと手袋を最終日の全組スタート終了後に寄贈し、大会主催のCBC会長の大石幼一・大会実行委員長に手渡した。

今年は開催コースの名古屋ゴルフ倶楽部 和合コースの創立90周年でもあり、「コースに育ててもらったというのもある。そういう大変意味のある年に、こういう形で居合わせることができて幸せです」。

新時代の到来のとともに、この地で紡いできた様々な思い出が一気にその胸に去来する。
「話し出すと、1日では話しきれないほどあります」。
そこに、ともにしのぎを削ったライバルたちの存在を、欠かすことなどできない。

昭和34年大会を制し、第1回から51回の世界連続出場記録を樹立した故・杉原輝雄氏。
互いに大会最多V記録を誇る永遠の戦友、ジャンボ。
「そういう人たちがいてくれたからこそ、こういう結果になった。今日、令和第一号の選手が出るわけだけど、その人が2回、3回…5回と勝って、これから私たちの記録を破る選手がたくさん出てきてくれればいいなと思う」。
令和の時代にいよいよバトンは託された。

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