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〜全英への道〜ミズノオープンatザ・ロイヤル ゴルフクラブ 2019
小平と大槻。対照的な同級生2人が初の直接対決
27日月曜日は全米オープンのアジア最終予選があったし、今週の大会は全英オープンの予選会もかねている。
「初めて出たメジャーが全英オープン(2013年)。去年は初めて予選を通ったし、思い入れがある。今週の上位4人でまた出られたら最高」と、出場権を目指して久々に帰国した。
ちょうどそのタイミングで大親友が、悲願のツアー初優勝を飾った。
先週の関西オープンでプレーオフ4ホールの死闘を制した大槻智春は日大同期で、小平とは家族ぐるみの仲良しだ。
学生時代には、今週の開催コースから車でわずか30分の茨城県神栖市にある大槻の実家にも、泊りがけで遊びに行ったこともある。
先週の日曜日は、JGTOのHPでスコア状況を何度もチェック。
「智春が勝ったとわかったときは、僕も心から嬉しかった」。
優勝スピーチで、大槻が「サトシに追いつきたい」とコメントしたことも、後で報道で知って「そういう気持ちでいてくれていたのか」と、二重の喜び。
「僕にも刺激になる。智春にはもっともっと、近づいてきてもらいたい」。
心からの祝福とエールを贈りつつ、久々の再会を果たした今週火曜日に大槻と練習ラウンドを共にした際には「あえて、厳しい言葉も言いたい。まだ1勝だけじゃ、まだまだ僕には追いつけない!」。
「そうだね」と、大槻も素直に応えた。
「僕も1勝で、満足する気はない」。
勝った翌週の予選ラウンドでは、初めて"直接対決"も実現した。
初日、2日を共に回ることになった2人は、小平が「智春の成長したゴルフを見たいし、僕も智春に、アメリカで成長してきたところを見せたい」と言ったのに対して、大槻は「サトシのほうが、成績も技術も僕より上。サトシほど勝利を重ねていれば、自分ももっと気持ちや欲を出してもいいが、1勝目は転がりこんできたようなもの。自分は相手どうこうよりも、また上に行けるように自分のゴルフをやっていけばいいかな」。
常に闘志をむき出し「子どものころから、友達と勝負するのが好きだった」という小平とは、性格もゴルフも対照的だ。
優勝を意識しすぎて、空回りをした昨季を反省した大槻が、今季目標に掲げたのは「毎試合で30位内」。
たとえ、勝った翌週でも「それを変えるつもりはない」と、最長コースでアグレッシブに攻める小平を横目に今週もまた、堅実にホールを重ねていくつもりだ。