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ジャパンゴルフツアー選手会が今年も東北3県に福祉車両を寄贈(6月14、15日)

新選手会長が、スーツにネクタイ姿で駆けた2日間。
「2015年から、池田会長が始められた強い思い。しっかり引き継ぎ、これからも長く続けていけたら」。
先代、先々代のバトンをしっかり受け取り今年も東北3県に、選手会みんなの思いを届けに行った。

ジャパンゴルフツアー選手会が前年度の賞金総額の一部を拠出して、岩手と宮城、福島に約3000万円もの寄贈を始めたのは2012年。
その寄金をもとに、被災3県で「何かお役に立てるものを」と知恵を出し合い、不便な道でも小回りのきく軽自動車を贈ることになったのは、2015年から選手会長を3期つとめた池田勇太の時代。

以来、その寄贈式は次代の宮里優作に引き継がれ、選手会長の大事な恒例行事となった。今年は史上最年少の選手会長が、6月14日から2日をかけて3県を回った。

石川遼はどの県でも大歓待を受けた。
米ツアーに参戦していた時代にも、東北にはたびたび来てみなさんを励ましてきたつもりだったが「いつも感じるのは一丸となって、前を向いて進んでいる皆さんの気持ちや強い意志。自分のほうが、いつも勇気や元気を頂く」と今回もまた、強く感じればこそ「応援していただくばかりではなくて、出来ることがあれば僕らも協力したい。震災が来る前の状態に戻るにはまだほど遠い中で、男子ゴルフの選手たちも皆さんを、応援しているんだということを感じて欲しい」。

14日に訪れた宮城でも、翌15日の岩手でも、福島でもスズキ自販宮城のご協力を得て、各市町村の社会福祉協議会のロゴと、ジャパンゴルフツアーのマークが入った真っ白い「スズキアルトL CVT FF」には各県10台共に心をこめて、サインをしたため「車は人と人をつなぐ大事なもの。選手たちの気持ちも車に乗っているつもりで、是非みなさんにも伝われば」。

記念撮影にも笑顔で応じた。
3県の中でも岩手を訪れるのは、今回が初めてだった。
せっかくの初来訪も、2日間でいっぺんに回る行程は駆け足だった。
「滞在時間は短かったですけど、岩手では美味しい冷麺を食べられたのも良かったです!」。無邪気に言って、和やかな笑いも誘った。

震災に伴う原発事故で、故郷を奪われ今も苦しみに耐えておられる福島の人々へ。
「軽く、“頑張って”とは言えない。いつも応援していただく恩返しを僕らは形でしていきたい」と、次週はその福島で、さっそく思いを実現するチャンスだ。

グランディ那須白河ゴルフクラブで行われる「ダンロップ・スリクソン福島オープン」は、長くアメリカにいた石川には今年が初めての参戦となる。
「“来週、楽しみにしています”と今回もたくさんの方から声をかけていただいた。僕も非常に楽しみ。大会でも盛り上げていきたいです」と健闘を誓った。

この地でぜひ果たしてみたい約束も出来た。
「東北ではまだ福島でしか試合がない。開催を望んでいる人の声もたくさん聞くので実現できれば」。
あの年から7年目の東北で、新選手会長は思いも新たに、重責をひとつひとつまっとうしていくつもりだ。
  • 選手会長は2日間で宮城と(スズキ自販宮城にて)
  • 初めての岩手と(岩手県社会福祉協議会にて)
  • そして福島を回りきった!! (福島県社会福祉協議会にて)
  • みなさまの多大なご協力を得て、今年も無事寄贈式が終了しました。ありがとうございました!!

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