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プロたちのおうち時間 / 海外選手編【Sビンセントの巻】
昨年の同大会で、本格参戦1年目の日本初勝利をおさめたジンバブエ出身のスコット・ビンセントから、開催週に合わせて便りが届いた。
今は、奥様のケルシーさんの実家近くに購入した米コロラド州の新居で”おうち時間”を過ごしている。
当地の感染状況も、いまは収束傾向にあるといい、周辺地域の店やレストランも営業を再開しはじめているが、入店の際には人数制限が設けられるなど、アメリカでも新生活様式の実践が広まっている。
いまだ不便がないわけではないが、普段はケルシー夫人をマネージャー兼キャディ役に、アジアや欧州各国を飛び回っているだけに、「新しいこの家で、こんなに長く過ごせる機会もめったにない。私たちなりに生活を楽しんでいます」。
試合ができない時間も前向きに、自宅回りのリフォーム計画をたててDIYに励んだり、「こないだはラーメンを作ってみました」と、2人で料理も作る。
「…でも、ラーメンはやっぱり日本で食べるほうが美味しいです(;´Д`)」と、そろそろ日本ツアーが恋しくなってきたころ?!
AbemaTVツアーの「LANDIC CHALLENGE 7」で”日本初V”を飾ったのは、昨年のちょうど今週。
「あれから、もう1年が経ったなんて信じられません。あの喜びをもう一度思い出す機会をいただいて、たいへん嬉しいです」と、日本での転戦生活を懐かしむ。
昨年はあの1勝で自信をつけて、その後レギュラーツアーで6度のトップ10入り。賞金ランク15位で、今季の初シードにこぎつけた。
その何よりの一助となったのが、「最高の妻で、最高のキャディ」とのろけてやまない、ケルシー夫人の存在だった。
プロ仕様のバッグは特に、女性には相当な重荷のはずだが、元サッカー選手で活躍したケルシーさんが、いつも言うのは「脚力には自信があるの!」。ロックダウン中も、美しさに逞しさを備えた妻と支え合いながら、相変わらず円満に日々を謳歌してきた様子が伝わってくる。
”初シード夫婦”として挑む今季。
「日本のファンのみなさんが大好きです。みなさんの前で、早くプレーをお見せしたい気持ちは、私たちも、ほかの日本人選手のみなさんと同じです」と、ビンセント夫妻。
敬虔なクリスチャン。試合のスタート時は、必ず夫婦でお祈りを捧げてコースに出る。
「コロナの脅威が世界中から完全に去り、再び安全にプレーができる日が、できるだけ早く戻ることを心から祈っています」。
今は再来日の日を、夫婦仲良く待ちわびる。
「日本で試合に出られるようになったら、2人で優勝を狙ってまた頑張ります! また試合会場でお会いしましょうね」と、海の向こうで呼びかけた。