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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2019

逆転キングには、勝つしかない石川遼を、奮い立たせる遺言がある

開幕前日のプロアマ日から、大会が誇るホストプロがさっそく新作をお披露目した。石川遼がカシオの腕時計「G-SHOCK」の新色ネイビーを、左腕に装着してプレー。
メインスポンサーが主催する大会で、一縷(いちる)の望みをつなぐと恩人に誓った。

大事なホスト試合を賞金5位で迎えた石川。1位を走る今平周吾とは6899万6322円差もあり、逆転の賞金王には今週、勝つことがまず、絶対条件だ。

会場入りしてすぐ主催者のみなさんに言われたのは、「熱い言葉というよりは、心配のお言葉。『調子は大丈夫ですか』と」。
今季は夏に自身初の連勝を飾ったが、ここ3試合は先週こそ4日間やってどうにか34位も、先々週は2週連続の予選落ち。
「今週は、心配かけないように頑張りたいと思います」と、神妙に話した。

まだ優勝こそないが今大会は09年と15年、17年と3度の2位。
「2位3回のトーナメントは多分、ほかにないと思う。相性がいいコースというイメージが強い」と好データが後押し。

お客さまとのこの日の前日ラウンドでは「ゴルフの状態も、少し良くなっている。ドライバーとアイアンのバランスがかみ合ってくれれば、スコアは出せる」との好材料も得られた。
今週、25日の月曜日には宮崎で、刺激も受けた。
テレビマッチの収録で、女子プロの渋野日向子さんと初対面。
女子ツアーはシーズン最終戦の直前の1勝で、逆転の賞金女王に望みをつないだ奇跡のシンデレラを初めて間近にして「ファンが楽しむ要素をひとつ増やした。カッコいいな」。
男子ゴルフの選手会長も負けられない。

「今週、勝つしかない。そのために調子を上げていかないといけない」と、力をこめた。

大事な大一番を前に、思い出すのは昨年6月に、89歳で亡くなられた樫尾和雄・カシオ計算機会長兼CEOが生前に、よく石川に話されたという、「ゴルフ界のイノベーター(革新者)になれ」との言葉。
「そういった熱い気持ちをこのトーナメントに来ると、思いだします。そういう思いは常に持っていたい」。
恩人の遺言を胸に、あっと驚く結果で報いてみたい。

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